店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
あっという間に6月でございます。5月の後半は、東京へ行ったり、大阪へ行ったり、雑誌の〆切に負われていたりと、バタバタしているうちに「ひとりごと」欄を書きそびれておりました。ということで、6月から心機一転、頑張って更新していくつもりでございます。
CBC(中部日本放送)の深夜番組で『スジナシ』という番組がございます。中部地区では有名な番組なのですが、簡単に説明すると、笑福亭鶴瓶さんとゲストのタレントが、即興で芝居をするという番組でございます。毎回違うセットが組まれ、打ち合わせもせず立ち位置だけ決めていきなりスタート。お互いに相手の出方を探りながら芝居をいたしますので、ときとしてチグハグだったり予期せぬハプニングが起きたりと、結構楽しめる良番組でございます。
本日の放送は「宅間孝行」さんがゲスト。なんか脚本家だということですが、ワタクシは全然知らなかった人。だけど、この人が上手い。何だかんだで、上手にまとめ上げてしまう。あと、ちょっと前に出演した「劇団ひとり」さんも、“無理を通せば道理引っ込む”的な感はありましたけど、まぁまぁ上手にこなしておりました。
あと、お笑い芸人さんで上手な方がいるかと思えば、キャリアの長い俳優さんがメロメロのドロドロに舞台の上で溶けてしまうこともございます。どうも、脚本を書いている人や、常にアドリブを要求されるお笑い芸人さんのような方が、このような即興劇には強いようでございます。仕事柄、ストーリーの引き出しが頭の中にいっぱい用意されていたり、自分の置かれている状況を客観的に判断する能力が要求されたりするからでございましょう。
さて、ワタクシも若い頃、俳優の学校に通って演技などを勉強していた時期がございました。ワタクシはある演技指導の先生に、「君は演出家としての目を持っている」と言われたことがございました。その先生が言うには、ワタクシは演技をしている時、その自分の姿をまるで客席から見るように客観的に把握することが出来るそうでございます。と同時に、どんな舞台装置が向いているか、照明はどのように当てるべきか、そのような総合的な情景を、演技をしながら瞬時に想起している、ということだそうでございます。
まぁ、手前味噌になっちゃいましたね。本当に才能があれば、今頃役者をやっていたでしょうからね。ただ、自分を客観的に見るという能力は、客商売の今、非常に有効に働いております。“ひとりよがり”の接客というものは、ときとして失敗することがあったりいたします。自分の接客が本当に成功しているかどうか、それをもう一人の自分がチェックしているような「客観的な目」がないと、接客業は難しかったりいたします。
この自分を客観視する能力ってのは、生まれ持った気質に大きく影響されるようでございます。ということで、生まれつき客商売に向いている人と向いていない人が歴然と存在しちゃったりするわけでございます。まぁ、向いてない人も「学習」することで改善できますからね。どうか心配しないで。ただ、この「客観視と接客のメカニズム」を理解していないと、何を学習すればいいのかが分からない。すると学習させる際の手間暇を低減させるため、多くのサービス業はこの接客部分を「マニュアル化」することになるのでございます。
アダルトビデオのメーカーで「アルファーインターナショナル」というブランドがございます。当店のコンパニオンの「菊川愛香」「上原のぞみ」も、そのブランドでAVビデオに出演しておりまして、去る5月の末に「上原のぞみ」が出演したビデオが発売されております。『ニューハーフ競泳水着ソープ 〜 のぞみ&葵』という題名でございます。
このたび、そのアルファーインターナショナルからタイアップの申し出がございまして、お客様に大サービスをすることになりました。「菊川愛香」「上原のぞみ」に「予約&延長付き」で入られたお客様に、彼女たちの出演AVビデオを一本(市価¥8,000程度)、プレゼントしちゃうということになりました。
「上原のぞみ」に入られたお客様には、その先日発売の『ニューハーフ競泳水着ソープ 〜 のぞみ&葵』を、「菊川愛香」に入られたお客様には『100%まるごと菊川愛香』または『美術の先生はニューハーフ』(菊川愛香主演)をお渡しする予定です。
ワタクシ、ニューハーフのショーパブで働いていたことがございました。大きなお店でしたので、それこそいろいろなお客様がいらっしゃいました。普通、水商売の定石として「お仕事は何をされているのですか」なんてことを話の糸口に伺ったりするのですが、お客様のなかには仕事を隠す方もいらっしゃいます。デカさん(警察関係の方)とか税務署のほうからいらっしゃった方とか、あと、どろぼうさんとかでございます。
で、デカさんとどろぼうさんがひとつの店内にいらっしゃるという実に奇遇なめぐり合わせもございまして、そんなときは、店内で世の中の縮図を眺められるという希有な体験に「ケケケ」と心の中で笑いながら、天使のような笑顔で接客したものでございます。職業的な勘なのでしょうか、デカさんは「あいつ、あやしいな」なんて気づいておられますし、どろぼうさんは「あの客、デカだろ」なんて分かっていたりいたします。それで、デカさんがどろぼうさんのテーブルに出向いて、わざわざ酒の酌をしたりするなんてこともございます。お互いが相手の正体をうすうす感じずつ、探りを入れながら酒を酌み交わすなんて、サスペンスドラマの一場面のようなことが、実際に起こったりいたします。事実は小説よりも奇なりなんて、よく言ったものでございます。
そんな「デ」さんや「ど」さんから聞きかじったお話しですが、まぁどこまで本当かは分かりませんが、「デ」さんと「ど」さんの実際の現場では、「証拠のねつ造」なんてことが絶対にないわけではないそうでございます(この話題、スッゲェ書きにくい(笑))。「デ」さんのお仕事は、いたって「演繹法」で進められるようでございまして、「まず結論ありき」、そしてその結論を導くために証拠を固めるというのが、あの人たちなりのお仕事のやり方のようでございます。余談ですが、税務署のほうからいらっしゃった人のお仕事も、この演繹法的でございまして、「いくら徴収するか」という目標金額がございまして、それに合わせて他の数字をつじつま合わせるみたいな、まぁ、余談はやめて話を進めましょうか。
それでですね、その演繹法というやつ、最初に立てた結論が間違っていると、途中で矛盾が生じてくるわけでございます。そんなときは、本来ならばその結論を疑うべきなのでございますが、その結論を信じ過ぎるあまり、その結論に見合う証拠をねつ造してでも、つじつまを合わせるなんてこともやっちゃったりするのでございます。こんなとき「ど」さんは、「こいつら、またやりやがったな」なんて呆れながら罪を認めるのが、プロの「ど」さんの心意気だそうでございます。「ど」さんはプロの「ど」なので、強盗や傷害といった刑期が長くなることは絶対にしないという職人気質なところも、その心意気に反映しているようでございます。
さてさて、前置きが長くなりましたが、本日、菅谷さんという方が17年ぶりに釈放されました。新たなDNA鑑定で「白」と判断されたからでございます。この事件で腹立たしいのは、何度も弁護側の再審要求や再鑑定の申し出を棄却し、事実上の門前払いをしている点でございます。その他えん罪が予想される事件としては、高知で白バイがスクールバスに突っ込んだ事件とか、御殿場での集団婦女暴行疑惑事件とか。これらの事件も、弁護側の上告や再審要求が、あっさりと棄却され門前払いされております。
♪オッカマがね、お店でピョッコピョッコかっくれっんぼ どっんなっに上手にかっくれっても かわいいオチチが見っえてっるよ だんだん、だ〜れっが見っつかった〜 (二番、「チンコ編」有り)
本日はお謝りの言葉から。まず、VIPルームの給湯器が故障し、わざわざVIPルームを利用していただいたのに、シャワールームで寒い寒い思いをさせてしまったお客様、申し訳ございませんでした。すぐに修理いたしましたので、次回からは安心して、VIPルームをご利用くださいませ。それから、アネックスでバスルームの内側のノブが外れてしまい、閉じ込めてしまったお客様、心細い思いをさせました。申し訳ございません。この扉のノブも、すぐに業者を呼びまして修理いたしましたので、安心してアネックスをご利用くださいませ。
本日は、新聞の記事から拾い読みするざんす。岐阜の産業廃棄物会社で、コンクリートの固まりの中から400万円分のお札が出てきたらしいざんす。この不景気な時代に、400万円も捨てる人がいるなんて、なんてバチ当たりなんざんしょ。本当にもったいない話ざんす。持っていることも使うことも出来ないお金って、いったいどんなお金なんざんしょね。 お金のやり場に困って捨てたざんすか? 捨てるぐらいなら、そのお金をに有効に利用する方法を考えるざんす。
それで、思い出したのが「赤ちゃんポスト」ざんす。育てることも人に任せることも出来ず、やり場に困った赤ちゃんの捨て場所、あ、いやいや不謹慎だったざんすね、もとい、やり場に困った赤ちゃんの保護場所ざんす。赤ちゃんポストの本来の目的は、望まれず生まれてきてしまった赤ちゃんへの、虐待・殺害・遺棄を防ぎ、里親を捜すのが目的ざんす。お金を捨ててしまう人も、お金のやり場に困り、お金を遺棄してしまう訳ざんすから、そのお金を放り込むポストを作り、お金の里親を捜すざんす。
きっと、ワタクシたちの知らないところで、もっと多くのお金が「やり場のないお金」として‘遺棄’されているに違いないざんす。遺棄するぐらいなら、そんなお金は「お金ポスト」へ入れるざんす。もちろん、入れた人がどこの誰かとかは、いっさい聞かないことにするざんす。そして、その「お金ポスト」に入れられたお金は、行政的に有効に使うざんす。いったい、どのくらいのお金が放り込まれるざんしょか? ワクワクするざんすね。どこかの危ない団体が、一億円ぐらいをドーンと放り込んでいただけたら、今、未払いで問題になっている小中学校の給食費、全部タダになるざんすか? たとえ汚いお金だろうと、上手に頂いてキレイに使ってしまえばいいざんす。
お店が終わり、レジを締め、ホームページの変更などをしていると、いつの間にか深夜二時半。新人の入店が有りましたので、ホームページの更新にはひときわ時間がかかったのでございます。電気を落とし、鍵をかけ、店を出る。ホッとする瞬間でございます。
コンビニへ行くと、雑誌の新刊が入荷済。雑誌とドリンクを少しばかり購入。「朝一番に甘いものを食べると、脳が活性される」なんて豆知識をどこかで聞きかじり、目覚め用の甘いドリンクが、最近の買い物かごの常連でございます。
寝る前に、明日の―というか日が変わって今日なのですが―午前中にやっておかなければいけないことをメモしておきます。朝、慌てて出かけたりすると、たいてい何か用事を残してしまう。そもそもワタクシは、三つ以上の荷物を持つと必ずその内のひとつを忘れてきてしまう性分なのです。チェックリストはワタクシの必需品。
商売には必ず「広告」というものが関わってまいります。広告を出さなければ、誰もそこにそんなお店があるとは気づかないからでございます。お店はこの広告で顧客を増やしていくのでございますが、広告と顧客の増減の関係、風俗店には独特のものがございます。
同じニューハーフのお店でも飲食店の場合は、たまたまいらっしゃったお客様が、次にいらっしゃる時にはお友達を連れてくるということがございます。水商売(飲食店)では、この「友達の輪」というものが、顧客拡大の強い要(かなめ)になるのでございます。と同時に、連れてこられたお友達は、担当が決まるまではすべての従業員からの営業攻勢を受けることになるのでございます。飲食店がそれほど大々的に広告を打たなくても経営が成り立つのは、この芋づる式、おっと失礼(笑)、「友達の輪」式に顧客拡大を実行しているからでございます。
一方風俗店では、飲食店のような友達の輪というものは、ほとんど期待できないのでございます。特にニューハーフ遊びというのは、みなさん他人には内緒にしたがる方が多く、お店を気に入っていただいても、それをお友達に紹介するということにはならないようでございまして、そこでお店はどのようにして顧客を拡大するかといえば、もっぱら広告に頼るのでございます。それゆえ、風俗店というのは飲食店などに比べまして、広告の量というのは非常に多くなるのでございます。
さて、お店にいらっしゃったお客様は、「いらっしゃる度」に「ある選択」をいたします。どのような選択かと申しますと、「もう一度来てもいいな」と思うか、「もう二度と来ない」と思うかの二者択一でございます。この選択を、お客様は来店の度にするわけでございます。飲食店であれば、「もう一度来てもいいな」の選択肢の中に「友達にも教えてやろう」という要素も含まれるわけです。この「新規の友達の数」が「もう来ない」顧客の数を上回れば、顧客は末広がりに増えていくことになります。ところが風俗店では、その「新規のお友達」が期待できません。ということで、風俗店の場合、この二者択一は「現状維持」か「顧客減少」のどちらかにしかならないわけでございます。
ただ今、中部地区では、毎土曜日の深夜に『朝までガンダム』という番組が放送されております。30年前のアニメ『機動戦士ガンダム(ファーストガンダム)』を毎週5話ずづ再放送し、2ヶ月で全43話を放送してしまうという番組でございまして、ワタクシの土曜日の夜の、ちょっとした楽しみになっております。最初はバカにしておりましたが、見始めるとどうも気になってしまい、本日も第21話〜25話分を、きっちり鑑賞いたしました。
何でしょうね、落ち着いてみられるというか、安心できるというか、ただ単に懐かしさだけで見入っているわけではないような気がいたします。こりゃアレでしょうか、あの〜、歳を取ると、『水戸黄門』や『大岡越前』といったドラマが妙に見たくなるあの感覚。ワタクシの母親などは、好んでそういった番組を見ておりましたが、ワタクシたちの世代では、歳を取ると、『ガンダム(最初のやつ)』とか『宇宙戦艦ヤマト』を見ながら梅昆布茶をすするのでしょうか。そういえば、『アルプスの少女ハイジ』なんてのも妙に落ち着きますしね。でも、ワタクシのいちばんのいちばんのお気に入りは、やっぱりやっぱり『ペリーヌ物語』。
さて、日曜日も終わり、明日は月曜日。新しい一週間が始まるのでございます。まぁ、一週間の始まりが、日曜日か月曜日かといった議論はあるのでしょうが、それはちょっと置いておきまして、今週は工事ばかりで忙しいのでございます。
まず、お店の入っているビルが、窓ガラスの総取替の工事を現在やっておりまして、その関係でVIPルームが月曜日から木曜日まで使えません。アネックスの入っているビルが火曜日と水曜日に排水口清浄の工事をやりまして、その関係で水曜日は夕方までアネックスは使えません。
今週はバタバタと忙しい週でございましたが、なんとか切り抜けたのでございます。VIPルームの工事も予定日をめいっぱい使って予定通り木曜日に終了。本日金曜日からご利用いただける状態になっております。NTTの工事、そしてアネックスの配水管の清浄、それぞれ予定どおりに終了しております。工事が入っている日は、いつもより相当早起きになりますので、かなり辛いのでございます。
【職人気質】しょくにん・かたぎ 職人社会に特有の気質。 自分の技術に自信を持ち、頑固だが実直であるというような性質。
広辞苑をひもときますと、「職人気質」の項目にはこんなことが書いてございます。職人さんというのはこういった気むずかしい部分がございますので、何の職種であれ、職人さんにお仕事をしてもらうというのには、それなりの工夫やコツが必要だったりいたします。
当店でも補修や内装の変更のときなど、職人さんのそういった仕事ぶりを観察することが出来たりいたします。本格的に作りなおす工事だったりすると、大工、水道、左官、板金、電気、ペンキ、サッシ、建具、壁紙とまぁ、大勢の職人さんが出入りすることになるのでございます。もちろん「工程」というものがございますので、どの順番に職人さんを呼ぶかといったようなことは、総括する工務店が管理いたします。仲の悪い職人さんがいたりすると、その職人さん同士が会わないようにやりくりするとか、職人さんを使う工務店にもそれなりの苦労があるようでございます。
そうそう、オーケストラも似ているのでございます。やはり各楽団員はとっても職人気質なところがございまして、指揮者はその職人楽団員のプライドを傷つけないように上手にコントロールするという技量が、要求されたりいたします。また、各楽団員はそれぞれに自分なりの「こだわり」を持っております。その各人のこだわりを尊重しつつ、ときには説得し、全体をまとめ上げていくという技量も必要でございます。指揮者というのは、数十人の楽団員を指揮棒一本で命令に従わせるといった印象がございますが、実際には大勢の人間の調整役的な面も強かったりいたします。
職人さんというのは気が合ってくると、自分の工程をこなしながらも他人の工程が見えていて、それなりの気配りが出来たりいたします。それが高じますと、自己のこだわりの主張、他のこだわりへの協調、その両者のバランスを取りながらほどよい距離感で各職人が存在し、お互いが自分のプライドを守りつつ他人のプライドも尊重する、そんな気持ちの良い関係が形成されたりいたします。こうなりますと、その集団はもはや「チーム」であり、各人が高い技能を活用しつつ、かつ全体としてもハイレベルは仕事が期待できることになります。ようするに、自分のこだわりを見るミクロな目と、自分を全体の中から客観視するマクロな目、その両方ともが重要なのでございます。
さてさて、前置きが長くなりましたが、ニューハーフというのも、この職人気質な性質が大変強うございます。特に新人が入ってきた直後などは、既存のこだわりと新しい風との間との「すりあわせ」に、しばらく時間がかかったりいたします。お店の中も若干不安定になりますので、いつもより余計に注意深くなったりいたします。そもそも人間というものは、新しい価値観に触れると、どうしてもミクロの目ばかりが強くなるのでございます。そして、その新しい風に慣れるに従い、マクロの目とのバランスが取れてくるものでございます。「すりあわせ」とはよく言ったもので、こすり合わせれば合わせるほど、その両者の細かいデコボコがなくなっていき、シックリとかみ合うようになるのでございます。
ケケケ、本日は非常に興味深いニュースがあったのでございます。セブンイレブンの見切り販売のニュースでございます。コンビニでの安売りを認めてしまう。確かに画期的な出来事ではありますが、何もかも認めてしまうと、今度はフランチャイズの本部の方が倒れてしまうということにもなりかねないのでございます。それを、今までコンビニ本部としては危惧していたのでございましょうね。でもね、商売には「他がやっていないことをやる」というのもひとつの手でございます。公取委から指示を入れられる前に先手を打って、「他のコンビニがやっていない見切り販売を、セブンイレブンが率先して始めます! 業界初!」といった宣伝方法もあったのでございますよね。まぁ、それをやるには、決算方法など事前に緻密な突き合わせは必要ですけどね。
さて、本日は、このコンビニの問題がテーマではございません。みなさん、この「見切り販売」のニュース、今まではそれほど大きく取り扱われてこなかったこと、不思議ではございませんか。そして、公取委の裁定が下った後、堰を切ったように各種マスコミがニュースとして大きく取り上げております。これはね、実は、ニュースの対象が「コンビニ」だということによる、ある特殊な事情があったからでございます。
コンビニには雑誌が置いてありますよね。今やコンビニによる雑誌の売り上げは相当なものでございます。また、コンビニはかなりの量のテレビコマーシャルを流しておりますよね。さあ、気がつきましたか? コンビニはマスコミ関係にとっては貴重なスポンサーでありお得意様なのでございます。コンビニ批判の報道をするということは、マスコミは自分の首を絞めることになる可能性もあるわけでございます。それが、この見切り販売の問題が、今まであまり大きく取り上げられなかった原因でございます。同じようなことは、自動車メーカーでも起こります。昨年末の大量リストラの報道が手ぬるかったのは、自動車メーカーが莫大な広告費をマスコミに落としているからでございます。
本来、ジャーナリズムというものは、権力や金力からは独立しているべきでございます。ところがところが、そのジャーナリズムが広告収入というものに支えられている以上、どうやってもそのスポンサーの意向に逆らうような報道はやりにくい。提灯記事とまでは言いませんが、批判の対象が大口スポンサーの場合は、記事自体が非常に生ぬるくなるのでございます。
そこで思うのですが、NHKのような企業スポンサーを持たない報道機関というのは、こういった報道では貴重な存在なのでございます。もうね、NHKとかにはバンバン、こういったニュースを取り上げていただきたいものでございます。「セブンイレブンだけがやり玉に挙げられるのは不公平だ」、こういった意見もございましょう。ですから、すべてのコンビニに関して、詳細にこの問題を報道しちゃえばいいのでございます。ある意味、真のジャーナリズムの姿をNHKに見ることが出来るのでございます。