店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
今日の夕方は、ノーベル賞の話題で持ちきりでございましたね。で、ワタクシ個人的にニヤニヤさせていただいたのは、日本の各メディアが「“アメリカ国籍を取得した"真鍋淑郎さん」という表現をしていたところ(笑)。「日本人が受賞!」と大きな見出しでホルホルしたいところでしょうが、それが出来ないもどかしさばかりが伝わってきたのでございます。
各メディアの、「これで、アメリカ国籍を取得した人を含めると、日本人のノーベル賞は○○人になりました」という報道にも、ワタクシ、ニヤニヤでございます。大相撲の親方では日本国籍を強要し、ノーベル賞では日本国籍を捨てた人まで勘定に入れる。日本のパスポートは世界最強だと言われてますけど、日本国籍というのはどこまで傲慢なのでしょうねぇ。
ここで、かつて、国籍問題で少し揉めたノーベル賞がございます。青色ダイオードで有名な「中村修二」さんでございます(2014年物理学賞受賞)。この方、日本で大々的に「日本人が受賞」と報道されましたが、実はアメリカ国籍を取得していたことが発覚して大騒ぎ。ご本人いわく、「予算を獲得するためにアメリカ国籍を取得したが、日本国籍を捨てたわけではない」との苦肉の談。「アメリカに魂を売った」とバッシングされるのが恐かったのでしょうかねぇ。
予算のためにアメリカ人になった中村修二さんですが、では、今回受賞の真鍋淑郎さんの経歴を調べますと、27才で東京大学大学院を修了すると、すぐに渡米。米国国立気象局に研究員として入局。渡米してすぐにアメリカ国籍を取得されたようでございます。この若さでの取得ですから、予算ドウノコウノでは無さそうですね。単純に、「骨を埋める」覚悟で渡米したのでございましょう。
骨を埋める覚悟で渡米し、半世紀以上(63年間)をアメリカで活動された方を、賞を受賞した途端、「(元)日本人」として自信満々に紹介する日本のメディア。あぁゲスい、ゲスい。ただね、真鍋淑郎さんへのインタビューを見ると、流ちょうな日本語でお話をされておりました。それを見て、各メディアはホッとしたでしょうねぇ。これで「日本語なんか忘れちまったよ」とか英語で言われたら、それこそ、大坂なおみの様なバッシングに繋がったかもしれません。
でね、中村修二さんの略歴を見ていて気づいたのですが、受賞後にアメリカ国籍取得を自分でバラしてしまったために日本政府が二重国籍に気づき、彼の日本のパスポート更新時に取り上げてしまうという処置になったようでございます。と、言う事は、「バレなければ、二重国籍を持ったままでいられる」ということでございますね。な~んだ、頑なに二重国籍を否定している割には、日本の国籍法って、ザル法じゃん(笑)。