店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
ただ今放送中の朝ドラ『おかえりモネ』の中のワンシーン。村おこしのために、学校の学童が使う机を受注しようという話が立ち上がるわけでございます。職人さんがサンプルの机を作る。ガッチリと作られた、上から下までオール無垢(むく)の木製机でございます。すると別の職人さんが、「重いんじゃねぇか?」と声をかける。
結局、オール木製は重すぎるので、天板だけを木製にしたスチール机に、ということで一件落着、みごと発注を受けたのでございます。と、まぁ、このワンシーンを見てましてね、な~んか、ワタクシ、腑に落ちない。内心、「あれを”重い”とか、軟弱者め!」と叫んでいたわけでございます。
昔はああだった、こうだったと言うのは年寄り臭いかも知れませんけど、ワタクシ、小学校の頃、机は、オール無垢の木製机でございました。しかも、今のような一人机ではなく、2人用の横長な机でございます。子供の乱暴な扱いにも十分耐えうるように、ガッチリ作られております。掃除の時などは、学童2人がかりで持ち上げ、エッコラショとその机を動かしておりました。
机が重たい、ということは、学童にとってそれほどまでに「悪」なのでしょうか? 「箸より重たい物を持ったことがない」なんて言い回しがございますが、子供だからこそ、身近に「重たさ」を実感する機会が与えられるべきではないでしょうか。無垢の木が重たいというのは、当たり前のこと。山の中の学校だからこそ、その当たり前のことを実体験として感じさせる貴重な学習の機会にはならないでしょうか?