店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
朝日新聞デジタルに、美輪明宏さんの人生相談のコーナーがございます。先月末の記事でちょっと気になったものがございましたので、ご紹介がてら、ワタクシの想いなどを記したいと思いますです。まずは、記事の内容からご紹介いたしましょう。
相談者の悩みは、セックスフレンドと別れるべきかどうかという女性からのお悩み。1年前に出会ったセックスフレンドが、ひと月前に女性宅に転がり込んで来たとのこと。ほどほどの距離感でいたセックスフレンドが、毎日、目の前に居るとなると、次第に愛着や安心感、幸せを感じてきたらしいのですな。
しかし彼は、遊び相手との連絡、元カノを用いた妄想とかやらかしてる。セックスフレンドであって恋人でもないその女性は、自身の彼への束縛心を告げることも出来ず、流れに身を任せているようなフワフワした気持ちで悩んでいるというお話。そこで、そのセックスフレンドと別れるべきかどうかを相談してきたとのことでございます。
この相談に対する美輪明宏さんの回答。男性はまだ未成熟なロマンチスト。情緒だけで結ばれている関係に酔いしれているのだとか。ところが女性は現実を見始めているリアリスト。この違いを受け止めた上で、「別れるべきか」ではなく「自分がどうしたいのか?」を考えなさいと切り出しております。
今の関係を続けていれば、その内、男性が大人になって「一緒になろうか」と言ってくるかも知れない。また、同居してすぐに女性から「結婚」とか言い出されると、ロマンチストの男性は女性を重く感じてしまう。「別れてもいい」と思うなら、さっさと白黒つければいい。別れたくないのならば、彼の叙情癖を共に漫喫すればいいのでは...といったところが、美輪明宏さんの回答でございます。
で、ここまでが前置き。長い前置きで申しわけございません。ワタクシが興味を持ったのは、美輪明宏さんがこの2人の関係を、南こうせつさんの「神田川」に例えたからでございます。あの「ただ、あなたの優しさが、恐かった」という歌詞の、あの神田川でございます。
ワタクシは、「神田川」の歌詞の意味が、どうしても分からずにおりました。子供の頃には「大人になったら分かるだろう」と思っておりましたが、大人になって、そろそろ還暦という年齢になっても、今だ実感の持てない歌詞でございました。で、今回、この記事で、美輪明宏さんの「ロマンチストとリアリストの関係」という言に驚いたというわけでございます。
神田川の歌詞は、男と女の感覚の「ズレ」を描いております。そのズレを、美輪明宏さんは「ロマンチストとリアリスト」のズレと解釈しましたかぁ。言われてみれば、そうですなぁ。でも、それだけでは割り切れないモヤモヤ感も残る。やはり、「神田川」の歌詞は、どこまで行っても奥深いですなぁ。