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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-12-07 【疑う心2】

金曜日に、『チコちゃんに叱られる!』の「タイヤが止まる」の件で書きましたでしょ(2020-12-4【NHKにドーン】)。あれ、ちょっと気になりまして、その後、検索をかけてみたりいたしました。

まず、ワタクシが申していた「録画したもので発生する現象」ですが、あれは「ストロボ効果」あるいは「ワゴンホイール効果」という名称がついておりますね。そしてですねぇ、番組で紹介していた「目が細切れでしか見ていない」という説ですが、これがなかなか検索でヒットしない。かろうじて見つかった数ページの記述でも、毎秒20枚、毎秒200枚と記述が揺れております(チコちゃんに叱られる!では、毎秒4~5枚)。

ワタクシが違和感を感じたこの「目が細切れで見ている」という説ですが、まず、これを研究している人の名前が全く出てこない。学術的なページで紹介されている例が全く無いのですよね。長く信じられている事なら、多くの場所で記載されているはず。逆に、近年の大発見なら、学術的なページで大きく報道されているはず。そのどちらでもない。これは、都市伝説ではないのかなぁ。

そこで、自分で実験! 何を使うかと申しますと、コレ。

電気ドリルの先っぽ。最初は電気ドリルで何かを回そうと思ったのでございますが、よ~く見ると、この先っぽ、規則的な模様がついてる。「おや、これ、使えるぞ」と直感。様々な照明下で、回転数を変化させながら、この部分の模様が止まって見えるかを観察したのでございます。iPhoneでの撮影以外は、すべて肉眼で見た結果でございます。その結果がコチラ。

  • 蛍光灯(グロー球)=効果発生。止まって見える。
  • 電球型蛍光灯=止まって見えない。
  • LED(直管蛍光灯型)=効果発生。止まって見える。
  • LED(電球型)=止まって見えない。
  • 白熱電球=止まって見えない。
  • iPhoneで撮影=効果発生。止まって見える。
  • 太陽光=止まって見えない。

蛍光灯もLED電球も、効果の現れるものと現れないものが有るようでございます。効果の現れないものは、単に明滅をしていないか、あるいはかなり高い周波数で明滅しているかなのでしょう。白熱電球は交流動作ですが、電球フィラメントの輝きは連続的ということでしょうか。リストの最後、太陽光の下で実験をして見ました。回転数を変えながらかなり粘りましたが、止まって見える現象は起きなかったのでございます。

ワタクシの実験方法が不正確・不十分という可能性を若干残しつつ、逆に、太陽光下でこの効果が現れるための、何か「他の要因」を探っていきましょうか。仮説ではございますが、タイヤのホイールが鏡面反射をするような材質だった場合、ホイールの特定の場所が特定の角度の時に反射するということになりませんか。この反射光を見て、「タイヤが止まっている」様に見えた可能性は無いでしょうか?

あるいは、併走する車から隣の車のホイールを見たと仮定しましょう。自分の乗っている車の振動が眼球に伝わり、眼球の細かな振動がストロボ効果を引き起こしたということはないでしょうか? とにもかくにも、ストロボ効果で止まって見えるためには、厳格かつ安定した周期で見える/見えないを繰り返す必要がございます。もし、人間の目・視神経・脳神経といった場所でこの効果が発生しているとなると、「安定した周期」というのが、どうも引っかかるのですよね。

以前、ラジオメーターを紹介したときに、その回る原理に関して百年以上も間違った説がまことしやかに信じられてきたと申しました(2020-10-03 【疑う心】)。「人間の目が細切れに見ている」という説も、疑ってかかるべきではないでしょうかねぇ。映像などで止まって見えるのが当たり前になっているので、自然光の下でも、つい、「止まって見えている」という思い込みから都市伝説に発展していってないかなぁ。

以上、理屈っぽい内容でしたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。パチスロの達人は「スロットが止まって見える」と言うとか言わないとか。止まって見えたら、ボロ儲け出来るのですけどねぇ。では、では。


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