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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-12-04 【NHKにドーン!】

またまたテレビ番組の話題で、恐縮でございます。今日は「チコちゃんに叱られる!」でございます。見ていて、チョイト違和感がございました。まずは、番組内のそのコーナーの内容をザックリ、ご説明いたしやしょう。

そのコーナーのお題は、「なぜ、タイヤは止まって見えるか?」というもの。ドラマなどで、タイヤやプロペラが止まって見えるの、有りますよね。で、チコちゃんが口にした解答は「人間は、1秒間に4~5枚の映像しか見ていないから」というもの。ワタクシ、これに、とっても、とっても、違和感なのでございます。

まず、「録画したもの」にそういった現象が起きるのは、「フレームレート」が原因。フレームレートというのは、動画が1秒間に何枚の「絵」で構成されているかという数字でございます。テレビだと1秒間に30枚の絵が次から次へと表示されて画像が動いているように見えるというカラクリでございます。

でね、30分の1秒ごとに絵が変わるわけですが、タイヤやプロペラの動きが、その30分の1秒にピッタリはまってしまうと、映像上は止まって見えるわけでございますね。ほんの少しズレると、あたかもゆっくり(逆)回転しているように見えることになる。まず、この「フレームレートによる現象」を除外すべきでしょ。番組内では全く触れていない。あれれ~、おかしぃなぁ~。

映像ではなく「肉眼」なら止まって見える現象は起きないのかというと、そうでもない。蛍光灯や白熱電球は電源周波数の60Hz・50Hzで明滅を繰り返しております。ですので、やはりそういった照明下では止まって見える現象は起きる。LED電球は直流動作なのですが、これは実験してみないと分からない。かなり高い周波数で明滅を繰り返しているかもしれない。

タイヤが止まって見える現象が「純粋に人間の目の仕組み」にあるとするならば、フレームレートの要因を排除して、完全連続光である太陽光の下で実験をすべきでございます。ただ、これも、その実験をカメラで録画をするとフレームレートの影響を受けるというジレンマ。この実験の結果を番組で紹介するのは不可能ということですよね。実験を受けた人の証言頼りでございます。

それで、どうしても解せないのが、某大学教授の「人間の目は1秒間に4~5枚の映像しか見ていない」という発言。百歩譲ってその説が正しいとしてもですよ、高速回転している物が止まって見えるには、かなり厳格で安定したタイミングで映像を切り出す必要がございます。人間の体が、そんな安定した動作を長時間維持できるでしょうか。この教授、フレームレートの件を排除した上で、この説を述べているのでしょうか? う~ん、違和感。

ワタクシ、自分の目に視野狭窄を持っているので分かりますが、見えていない部分を脳がかなり補っております。また、「興味のない物は見えていても覚えていない」といった事が有るように、脳が映像を間引きするということもございます。「1秒間に4~5枚の映像しか見えていない」のではなく、「脳が補間・間引きをしている」という表現の方が正確な様な気がいたします。でないと、動体視力というものを完全否定することになりませんか?

まぁ、日々、学説というものは進化しておりますので、ワタクシの考え方が古いという可能性もございます。あまり断言した物言いはやめておきましょう。ただね、「製作に携わっているスタッフの誰も、フレームレートというものを知らないのでは?」と思われたのが、チョイト衝撃的でしたねぇ。フレームレートの「フ」も出てきませんでしたからねぇ。といったところで、今日は失礼いたしましょう。では、では。


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