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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-11-20 【不純物が大活躍】

衝動買いでございます。買ったのは、コレ!

近年はやりの、昭和歌謡のカバーアルバム。こんな感じの曲が詰め込まれたら、ついつい買っちゃうなぁ。ダウンロードではなく「円盤」を購入したのは、初回限定版にだけ付いてくる「弾き語りバージョン」のオマケも欲しかったから。あ、ポストカードもオマケに付いて来たけど、どうにも使い道が分からん(笑)。

宮本浩次さん、この人の歌い方って、音楽的に見ると、ちょっと難が有る、と言うと大変失礼になっちゃいますね。その難を補って余りある魅力が有るからでございます。まぁしかし、長年あの歌い方をしていて、よく喉を潰さないものだと感心しております。むしろ、あの声だからこそ乗る魂というものも有るのでしょう。

身体能力が恵まれている人というのは、時として「器用貧乏」に落ち込む事がございます。要領よく到達できる事が、かえって仇(あだ)となるのですよね。逆に、ハンデキャップが有ったりすると、それを何かしら他のもので補わなければならなくなる。そのパワーが魂となって歌に乗っかるということもございます。

美声で有るがゆえに苦戦した人も、いらっしゃいますよ。「やしきたかじん」さんなんかは、その一例。普段乱暴な物言いをすることが多かったたかじんさんでしたが、歌を歌う時の声は大変な美声。歌い方も至極純粋。本来、純粋な心根の方だったのでしょうね。

でも、その純粋さが、かえって仇となったかも。皮肉なもので、歌っていうのは、純粋ばかりではかえって感動が少なくなる。ほんのちょっと不純物が混じっていると、途端に魅力が増したりするのでございます。まぁ、ご自身の歌をあえて「汚す」ということは、一途なたかじんさんのポリシーが許さなかったでしょうね。たかじんさんはあれで、完結なのでございます。

余談ですが、甘い物にほんのちょっと塩を振ると、より甘くなる。シリコンというただの土にほんのちょっと不純物を混ぜると、トランジスタの原料になる。ガラスの原料にほんのちょっとの鉛を混ぜると、クリスタルガラスになる。「ほんのちょっとの不純物」が大活躍しているものというのは、いろいろ多いのでございます。

30年以上前、ワタクシがミュージカルにほんのちょっと携わっていた頃のお話でございます。当時は専門にミュージカルを勉強している人というのは少なく、オーディションで集まると、クラシック畑の人も多く混じっておりました。「ヨゴレ」に寛容なミュージカルの唱法と純粋を尊ぶクラシカルな唱法、水と油が混ざった様な舞台になる事もございました。今では多くの大学に「ミュージカル科」が出来ていたりして、羨ましい限りでございます。

今日は、ヨゴレとか不純物が役に立っているというお話でございました。そんなワタクシは、チョイ悪な隠岐の海関のファン。今場所は負け越しちゃいましたねぇ。チョイ悪が大活躍して欲しいと願いつつも、まぁ、その番付を上下するノラリクラリも含めて、ファンなのですけどね。隠岐の海関はあれで、完結なのでございます。ハッケヨ~イ、ノコッタ、ノコッタ!


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