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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-11-05 【文明の中では用済みでも、文化は残る】

今日は、ハンコにまつわる、ある「騒動」のお話でございます。騒動の発端は、平井デジタル担当改革大臣が河野行革担当大臣に「押印廃止」と彫られたハンコを贈ったこと。それを河野行革担当大臣が写真付きでツイッターに揚げる(大臣の名前、長ぇなぁ、笑)。それを見た山梨県知事の長崎知事(名前、紛らわしい!笑)、自県の伝統産業を全否定されたと猛烈に抗議。という騒動でございます。

大人げないのは、山梨県知事の長崎知事。「嫌悪感」なんて言葉も吐いている。そこでチョイト、ワタクシ、言わせてもらいますよ! まず大前提として、行政改革が廃止しようとしているのは「押印」であって「ハンコ」ではない。役所の膨大な書類に押される因習的な確認印を廃止しようとしているわけで、ハンコ文化そのものを無くそうというのではないのでございます。

大臣側は押印廃止を訴えながらも、ちゃんと「押印廃止」と刻まれた印鑑を発注している(笑)。僅かではございますが、ハンコ業界に貢献しているではありませんか! 大臣側はこの部分を、ハンコ業界に対するリスペクトを持ちつつ言葉を添えるべきでしたね。その言葉がないから、山梨県知事から「敬意がない」と反論されることになる。

山梨県知事が怒るのも、思慮が浅いなぁ。自分の県の伝統産業だと言うのなら、助成金でも出して世の中の新しい流れに乗れるようにすればいいこと。それが政治家としてのご自身のお仕事では? 「押印廃止」のハンコに、「ご発注、ありがとうございます」くらいの言葉を大臣に吐けるほどのタヌキであって欲しいなぁ。対立に一寸の利も無し。笑顔で近づいて、自分の流れに誘導するべきでしょ。

ハンコ業界にも、もの申しますよ! 事務処理のペーパーレスなんて何十年も前から叫ばれていたこと。既に十分に危機感を持っていてもよろしかったのでは? 何らかの形で電子署名に移行していくのは目に見えていたのに、その移り変わりに対して、ハンコ業界全体がどれほど研究を重ねて来たのだろうか? 新しい「電子署名」という需要を、あっさりとIT企業に持って行かれている。あぁ、なさけない。

事務処理上での押印というのは、確実に減っていくとは思います。けれど、ハンコ文化は決して廃れないと思いますよ。レコードが根強く残っているように、「実体の有るもの」というのはどこか安心感を与えるのですよね。印鑑以外にも、名前印や住所印、あとオシャレ印など、需要はいっぱいございます。更なる新しい需要を開拓していけばよろしいのではないですか。

あと、どうしてハンコ業界は、海外に目を向けないのでしょう? 「ハンコは日本でしか需要がない」と勝手に思い込んでいませんか? 逆に「日本にしかない」というのが絶対的なセールスポイントになると思うのですけどねぇ? 来日した外国人観光客が日本でハンコを作るという話もございます。外国人向けの印鑑のフォーマットを決めたり、外国人の名前を当て字の漢字に変換するソフトとか作ったら、一気に海外からの発注が来ると思いますよ。

さぁ、今日はいろいろ言いたい放題言っちゃいましたね。何で、最近の政治家はみんな「けんか腰」になっちゃうのかなぁ。ツイッターなんてものが有るから、ついつい脊髄反射で答えてしまうのかなぁ? にっこり笑って相手の懐に入る、なんていうタヌキな政治家を、ワタクシは希望いたしますです。名古屋市長と愛知県知事もいがみ合ってるしねぇ。あ~ぁ、ぽんぽこぽん。


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