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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-09-25 【風の中に立つミニストップ】

高校のある社会科の先生が、授業の合間にこんな事を話していたのを、今さらながらにはっきり覚えております。

「みんなが真っ直ぐ立っている中で1人が斜めに立っていると、それは異端扱いをされる。しかしそれは、みんなが斜めに立っている中で1人だけが真っ直ぐに立っているのかも知れないぞ」

さて先日、「コンビニの本部と店舗の関係が歪んだ構造になってる」と申し上げましたが、この歪んだ構造を打開すべく動き出したコンビニがございました。日本経済新聞などが報道しておりますが、ミニストップでございます。ロイヤリティを廃止し、利益を折半する方式に変えるとのことでございます。

そもそも、フランチャイズのロイヤリティってのですけど、あれ、単に「ショバ代」ですよ。コンビニの本部ってのは、ショバ代を取った上で、なおかつ利益の何十パーセントかを持って行く。本部は絶対に損をしない仕組みになっていたのでございます。ミニストップはそれを、「店が儲かれば本部も儲かる方式(逆も真なり)」にするというわけでございますね。

ただ、これがねぇ、コンビニの中でも一番苦戦しているミニストップ。本来なら、ファミリーマートあたりが実験的にやって欲しいところでございますね。ファミリーマートは、営業時間の短縮にも前向きでございますからね。あぁ、こういった革新は、セブンイレブンは一番最後になるでしょうねぇ。あまり小回りの効かない企業のようですから。

このミニストップの英断を、政府がもっと重要視して欲しいなぁ。ファーストフードとか派遣業とか、歪んだ構造ってのはまだまだ多く存在しておりますよ。ワタクシは常々、日本の政治家は「身を切る発言」をして欲しいと申しておりますが、コンビニやファーストフードの本部、派遣業なんてのも、身を切る英断をして欲しいところでございます。

上の方で、「逆も真なり」と書き添えたのに気づかれましたでしょうか? 店が儲かれば本部も儲かるの逆は、店が損すれば本部も損する。そう、一蓮托生(いちれんたくしょう)なのでございます。お金儲けってのはね、この一蓮托生が重要。それでこそ、上も下も真剣になれるってもんでさぁ。

そして、本来、歪んだ構造を持つ企業は誰も働き手が来なくなり自然消滅するはずなのですが、今の日本はそうならない。それは政府が「歪んでいない企業」を優遇しないから。というか、政治家の中でこの歪(いびつ)さに気づいている人が全くいない。ミニストップの英断が、この歪んだ構造打開への一転機となればよろしいのですけどね。では、では。


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