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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-09-23 【なんか前近代的な調査になってるなぁ】

お店の営業時間は13時からでございますが、午前中からお店の掃除などをやっております。今日も早起きして各お部屋の掃除をしておりましたら、お店の入っているビルの廊下をウロウロ歩き回る見慣れない人がいる。男性で、年齢は50代半ばといったところでしょうか。ワタクシがお店の中に入りますと、すかさずドアホンが鳴ったのでございます。

ワタクシ、チョイト身構えながら、恐る恐るドアを開ける。かの男性、「ここはお店ですか」と聞いてくる。ワタクシ、訝(いぶか)りながら、「はい」と返答。男性、「誰も住んでないのですね」と言いながら、あっさりと引き上げていく。ワタクシ、「エッ? 何ッ? 今の、何ッ?」状態。まぁ、悪い人には見えませんでしたら、いいかぁ。

お掃除がひと段落して再び廊下に出ますと、先ほどの男性、まだ廊下をウロウロしている。その男性の手に持った書類から、「国勢」という文字がチラリと見える。ははぁん、な~んだ、国勢調査の人かぁ。そうならそうと、最初からさっさと言いなさいよ。と言うか、今はいろいろ大変なんでしょうねぇ。その男性に声をかけ、同じフロアの空室状況などを情報提供でございます。

夜、自室へ戻ると、ポストに国勢調査の封筒が押し込まれておりました。接触を避けるためにポスト投函で配布している旨が記された紙が、一緒に添えてありました。回答も、調査員が回収に来ることはなく、郵送かネットでとのこと。いやぁ、ネットの回答、ラクチン、ラクチン。さっさと回答して「送信」でございます。

しかしねぇ、この文明の進んだ現代社会で、まだ、調査員が1戸ずつ調査書を配っているのですか? 表札を出さない人とかオートロックのマンションとか有りますから、これ、盛大な調査漏れが発生しているのではないでしょうかねぇ。もっと違う方法で調査が出来ないものでしょうかねぇ。

想像ですが、中国あたりだと、国民が何も回答しなくても政府が勝手に全部把握していて、細かい数字まで正確に出ている可能性がございますよね。街中のカメラで、国民を顔認証でチェックしている国ですから。日本では有り得ない監視社会でございますが、その監視社会を中国国民はある程度受け入れている。監視社会というもの、頭ごなしに否定するべきものでもないと思いますよ。

中国国民が監視社会をある程度受け入れているのは、「監視されるマイナス」よりも、「治安の良さによるプラス」の方が上回るからでございます。こんな言葉がございます。「中国は、政府の悪口さえ言わなければ、世界で一番自由な国」。そう、監視されるというのは気分が悪いかも知れませんが、監視されていることで、「あらぬ疑い」もかけられずに済むのでございます。

日本のやり方は、個人情報が悪用されないために、「個人情報を出さない、守る」という事に専念するというポリシー。このせいも有って、国民の多くに「個人情報は絶対に守らなければならないもの」という意識が根付いてしまっているかも。じゃぁ、他にどんなやり方が有るのでしょう。それは、情報の使用項目・使用目的を限定した上で、個人情報の提供を認めるというやり方でございます。

韓国がコロナ対策で行ったのが、そのやり方。韓国の保険局は住民の個人情報を得て、それで検疫を強制的に行っておりました。しかし、その検疫作業で得た個人情報は、警察や検察が証拠として使うことは出来ないという条件付き。個人情報を、コントロールしながら使うというポリシーでございますね。

さて、日本の国勢調査ですが、日本の場合はマイナンバーがもっと有効に使えるはずなのですけどねぇ。情報の利用価値の高さは、「網羅」と「関連(リレーション)」で決まるのでございます。全てが揃っていること、そして関連した項目が紐付けされていること、その網羅とリレーションが多いほどに、その情報は利用価値が高くなるのでございます。

それを考えると、網羅も紐付けも許されていない日本のマイナンバーが使えないのは当たり前。データーベースの知識がちょっとでも有る人ならば、この原理はすぐ分かるのですけどねぇ。「使えねぇ」とさんざん非難を浴びているマイナンバーカードが、チョイト不憫でございます。そして最後に、国勢調査の調査員の方、ご苦労様でございます。では、では。


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