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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-09-15 【横 vs 縦】

今日は、深夜にAPPLEの新製品が発表される日。深夜2時からイベントが始まって、イベント終了が4時。ただ、もう、2時とか4時とか、起きてらんない! 明日のアップルホームページの更新をワクワクしながら、今日は潔く寝ることにするのでございます。

そのAPPLEの話題ですが、最近、APPLEがある動画をYouTubeに上げたのでございます。その動画は、全てiPhoneで撮影した「映画」だそうでございます。驚きなのが、画面サイズが縦長なこと。映画と言えば横長のスクリーンが当たり前。そこをあえて、縦長で撮影したのでございます。


アカデミー賞®受賞監督デイミアン・チャゼルがiPhoneで撮影 — バーティカルシネマ
 https://youtu.be/ztxUZ9cFR30


最近、テレビのニュース等の「投稿動画」を見ると、縦長で撮影された映像が増えております。なまじっか映像の知識が有りますと、「動画は横長で撮影」という「常識」が有るのですが、そんな常識にとらわれない一般の方々は、縦でも横でも好きなように撮るわけで、ある意味、縦長の映像というのは「シロウトっぽさ」を匂わせる映像でもございました。

そこに、APPLE、クロウト集団が殴り込みでございます。クロウトがあえて縦長で撮影した映像、それを全てiPhoneで撮影し「映画」にしてしまった。巷に縦長映像が溢れかえるのを逆手に取った、いかにもAPPLEらしい売り込みでございます。「映画=映画館」という感覚だと違和感が有りますが、「映画=モバイル端末」と考えると、無くは無い発想でございますよね。メイキング映像も有るようなので、紹介しておきましょう。


バーティカルシネマ メイキング — アカデミー賞®受賞監督デイミアン・チャゼルがiPhoneで撮影
 https://youtu.be/StiH1Mx5T8E


テレビがまだアナログだった頃の画面サイズは、4対3でかなり真四角に近い。BS、地上波デジタルと移行するにつれて、テレビ画面は次第に横長になっていきます。映画も同様。35mm、70mmとか言うのはフィルムの幅で、幅広になる程にスクリーンのサイズも横長に進化してきております。映像の世界では、「横長になる程に、臨場感が増す」というセオリーが有るのでございます。

ちなみに、写真の世界では、縦長を「ポートレイト(肖像画)」、横長を「ランドスケープ(景観)」と呼ぶのでございます。確かに、人物を描写するには縦長の構図が向いている。一方、横長になる程に周りの景色が映りこみ、臨場感は増すのでございます。テレビや映画がより横長の画面を目指してきたのも、そんな理由がございます。

さぁ、このAPPLEが投じた殴り込み。どんな展開を見せるでしょうねぇ。映画をモバイル端末で見るのが当たり前の時代に入ってきてますから、以外と、地味~にひとつのジャンルとして成立するかも知れませんよ。そして、「全てiPhoneで撮影」ってのが、この殴り込みのキモなのでしょうね。

全く余談ですが、舞台の世界では、欧米の舞台は高さを重視、奥行きを高さで表現いたします。ヨーロッパのオペラハウスとかはみな、ムッチャ天井が高いでしょ。一方、日本の舞台は、高さは無く横に広い。そしてさらに、花道なんてのも作っちゃった。二次元的に広さを演出しているのですよね。まぁ、ほんと、余談でしたね。では、では。


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