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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-08-12 【どんどん人間っぽくなってく】

日曜日の朝に、『がっちりマンデー!!』という番組がございます。前回のその番組で、「Bodygram」というアプリが紹介されておりました。そのアプリ、人物の正面と側面の写真、その2枚の写真で人物の体の様々なサイズを計ってしまうというアプリなのでございます。

番組内で検証してましたが、誤差が数ミリ。しかも、女性がスカートを履いていても正確に寸法を割り出しておりました。現在のコンピュータの画像解析能力、スゴイ! とワタクシ早合点したのでございますが、驚いたのは、画像解析で寸法を割り出していたのではなかったことでございます。

そのアプリ、10万人分の「シルエット(輪郭線)」と「実寸」のデータを蓄えているそうでございます。その膨大なシルエットの中から一番近いものを選び出し、それに付随する実寸データを元にして計算しているそうでございます。人工知能の「機械学習」「ディープラーニング」という手法でございますね。

ワタクシが勘違いした「画像解析」みたいな手法は、ある意味、コンピュータを「力技」で使うやり方でございますよね。画像に対して様々な数式を当てはめて、理数的に導き出すやり方。非常に高度な数式もあっと言う間に解いてしまうという、計算速度の成せる技でございます。

一方、Bodygramの様な膨大なデータを学習し、それを「経験」として蓄え、新たな計測を繰り返す度に過去の経験を修正していく。これが、先ほど申しました「機械学習」「ディープラーニング」でございます。画像解析を力技と言うのならば、このやり方は「経験則」とても申しましょうかねぇ。コンピュータが過去の経験から、「オイラの勘では、このくらいだと思うよ」なんて答えるわけでございます。

現在、将棋・囲碁・チェス、こういったものは、人間様はコンピュータに勝てないのでございます。かな~りコンピュータが強くなっちゃった。それというのも、コンピュータが「全ての手を先読み」するという力技ではなく、「過去の膨大な対戦データの良い手を引っ張ってくる」という経験則の手法に変わったからでございます。

似たようなので、「携帯電話の音声」なんてのもございます。携帯電話の音声って、「自分の声が届くわけではない」って、知ってました? もちろん、昔は音声データを力技で圧縮して送っておりました。でも今は、違うのですよ。膨大な「声質」のファイルを蓄えてまして、「○○番の声質で『ア』の音を発したよ」なんて形で相手に送られるのでございます(ムチャクチャ大ざっぱな説明かも)。

昔のコンピュータは、「キッチリ計算して結果を出す」という力技。今のコンピュータは、「膨大な経験の中から、一番それっぽいものを選び出す」という経験則。経験則って言われると、「おいおい、大丈夫か? 正確か?」と思えてしまいますよね。でも元の経験データが十分に膨大だと、かな~り正確な結果を導き出せるようでございます。だって、携帯電話の声、ロボットの声の様には聞こえてこないでしょ。

経験則っていうことは、単なる高速計算機が「勘」で答えられるようになったということでございますよ。このまま進化すると、人工知能が「感情」を持つのも時間の問題ではないでしょうかねぇ? そうそう、すでにコンピュータは、コンピュータウィルスなんていう「病気」にかかる程に人間臭くなっております。

ひと通りコンピュータが人間っぽくなったら、その次はコンピュータの「反乱」でしょうか? そんなSF映画がございましたよね。では、では。


(参考)
Bodygram
https://bodygram.com/jp/

携帯電話の声は、本人の声ではない
https://time-space.kddi.com/feature/tsushin-chikara-sp/20160404/


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