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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-06-06 【童心に帰る】

本日、午前中に掃除機をかけておりましたら、掃除中に出勤してきたコンパニオンから、「なんかホコリっぽい」と指摘されたのでございます。確かに、今日はエアコン周りも盛大に掃除してましたので、若干ホコリが舞い散っているはず。ただ、このやり取りで、ワタクシは別の想いにふけっておりました。

自分には見えていないホコリが、そのコンパニオンには見えているのだということ。そして、ワタクシも子供の頃は、舞い散るホコリが見えまくっていたなぁという想い。そして、あぁ、もう見えなくなっているんだという感慨でございます。

ホコリが空中をランダムに舞うことを、物理用語で「ブラウン運動」と申します。日の光を反射して、ホコリの無数の小さな輝点が、ぶつかりもせず、まるで生命を持っているかのように不規則に動く様子。子供の頃は、いつまで眺めていても飽きることはございませんでした。

そうそう、洗濯物を干しますと、その洗濯物から一斉に湯気が上がるのを見るのも大好きでございました。子供の頃にはハッキリと見えたその湯気、大人になってからは、とんと見た覚えがございません。目が衰えて見えなくなったのでしょうか、それとも、子供にしか見えない不思議な湯気だったのでしょうか。

年齢を重ねますと、「あれ? 若い時には見えてたよな」ということに時々気がつき、淋しくなることがございます。印刷物の小さな字が見えないのは単なる老化現象ですが、ホコリや湯気が見えないのは、ひょっとしたら、大人になることで心の窓の幾つかが閉じちゃってるのかなぁなんて思ったりもいたします。

童心に帰るなんて言葉がございますが、それは、大人になって閉じてしまった窓を、再び開けることなのかもしれません。今日はちょうど、満月。満月を仰ぎながら、「子供の頃は、もっと大きくて、もっと細かくて、もっと深い月を見てたなぁ」と想いを馳せる夜でございました。


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