店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
日本のコロナ対応が、欧米のメディアから、やれ「甘すぎる!」「無能だ!」と、フルボッコにされております(笑)。まぁ、日本のやり方は決して褒められたものではございませんが、日本政府も何か言い返せないものでしょうかねぇ。ただ言われるだけってのは悔しいのでございます。
「逮捕」や「罰金」という司法権を行使せずに日本が対応せざるを得ない状況ってのを、欧米のメディアは知っているのでしょうか? 罰則なしで国民がここまで従順に行動出来てるのは、世界的にも奇跡だと思いますよ。日本政府は言われるままにしておかず反論して欲しいところですが、まぁそこまで開き直ることは出来ないでしょうね。
ちょっと前に、お笑いの岡村隆史さんの発言で、日本中から袋だたきにされておりました。あるいは、山梨県の女性が感染を知りつつ動き回っことで非難中傷が集中し、山梨県が対応に出るということもございました。「悪は追い込んでいい」という昨今の風潮ですが、これを「ファシズム」だと言う大学教授がいらっしゃいます。その教授が続けている「ある実験」を、ご紹介いたしましょう。
甲南大学の田野大輔教授(50才)は、「ファシズムの体験学習」なる授業を、ここ10年ほど続けているとのこと。教室でファシズムの成り立ちを学んだ学生を250人ほど集め、グラウンドで野外授業をやる。学生は「白シャツにジーンズ」という、教授が言う所の「制服」着て、「ハイル、タツノ!」という教授への「敬礼」で忠誠を誓うところから体験学習が始まるそうでございます。
その学生達に何をさせるか? グラウンドにたまたまいるカップルを取り囲み、「リア充爆発しろ!」と集団で糾弾するのでございます。実験が暴走しないように、学生等にはあらかじめ「耐えられなかったら抜けてもいい」と伝えておき、囲まれるカップルも、実は仕込みのサクラの学生でございます。
集団で行動していると責任感が麻痺する。自分の声が大勢の声と一体化するにつれ、「年でも言えるな」という気持ちになっていき、そこには「快感」さえ得られる。そして、糾弾は勢いを増していくのでございます。
また、集団の熱狂に感化され、糾弾に加わる学生も現れる。機会に乗じて大騒ぎし欲求を発散しようとする集団の力の怖さですが、さらに怖いのは、「制服を着ていないくせに入ってくるな」と「異端者」を排除する感情を持った学生もいることでございます。
教授の言をそのまま紹介すると、「やじ馬の乱入に特に表れていますが、最初はネタとして始めたことでも、人々の感情を動員できてしまうということですね。この授業はナチス式敬礼をしたり、『リア充』を糾弾したりという、ネタ的な要素で成り立っています。それでも、受講生の中には感情を揺さぶられる人がいて、ちゃんとやらない人にいら立つといった規範の変化が生じます。」(以上、朝日新聞デジタルより)
これと同じ事が、ネットで実際に起こっております。岡村の件もそう。山梨の女性の件もそう。ネタ的に始めたことでも、自分の声が集団の声に溶け込んでいくうちに快感や達成感を感じ始める。最初は誰かを排除するつもりは無かったとしても、集団の力は大きなうねりとなって異端者排除の流れを作り出してしまうのでございます。
もちろん、体験学習の学生の中には、「カップルがかわいそう」と感じた人もけっこういるそうでございます。「相手も自分と変わらない学生」「もしかしたら、逆の立場だったかもしれない」という「想像力」が糾弾をためらわせる歯止めになると、田野教授は記しております。
さて、田野教授はこれを「ファシズムの体験学習」としております。ファシズムというと「権力に無理矢理従わされる」というイメージがありますが、教授は「個々が自分の欲求を満たすために進んで従っている」という一面も有ると言っております。学校でのいじめ、新興宗教の洗脳、SNSでのヘイトスピーチ、そんなところにもファシズムの仕組みが有ると説いております。