店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
愛知で散々大騒ぎになった「表現の不自由展」、それが札幌で開催されたそうでございます。地域柄、アイヌ関係の展示物が追加されているとか。あの「平和の少女像」はミニチュアのレプリカで展示されたそうでございます。愛知でも最初からそうすれば良かったのにね。
何かしらギリギリのところで開催に漕ぎ着けたのでしょうか、開催は本日(12/21)1日限りとのこと。また、ネットのYahoo! などでささやかに報道されているだけで、ほとんどニュースになっておりません。この件は、アンタッチャブルな案件になっちゃいましたねぇ。
さて、ワタクシ、この件に関して、もうひとつ注目すべき記事に出会わしたのでございます。12/18付「朝日新聞デジタル」の「『弱き者』象徴する2つの像 高橋源一郎さん歩いた韓国」という記事でございます。有料の記事ですので、内容の一部をかいつまんでご紹介いたします。
作家「高橋源一郎」さんが、日本大使館前に設置された「平和の少女像」を見るために韓国へ訪れたそうでございます。長く続いた軍事独裁政権に「美術」で対抗してきた韓国の歴史は、美術作品に強い政治的メッセージを載せることを拒まない感覚を生んだと述べています。
その高橋源一郎さん、平和の少女像を訪れる前日に、済州島の聖フランシスコ平和センターに行ってきたとのこと。その敷地の隅にひっそりと置かれている、ベトナム人母子の像(「ベトナムのピエタ」像)を見てきたそうでございます。
愛(いと)おしむように赤ん坊に頬を寄せる母親の周りを、土地の花と水牛が囲んでいる像。ベトナム戦争での、韓国軍のベトナム民間人虐殺を記憶し、犠牲者の鎮魂のための像でございます。この像の作者は、キム・ソギョン、キム・ウンソンさん夫婦、「平和の少女像」の作者と同じ人でございます。
同じ作者から生まれ、同じ「弱き存在」を表現した「平和の少女像」「ベトナムのピエタ」なのですが、二つの像は切り離され、片方は多くの韓国民が支持し、片方は見ない様にしている。「このことの意味も考えたい」と高橋源一郎さんは締めくくっております。
作者のキム夫妻、「平和の少女像」と慰安婦問題との関連には、もはや口を閉ざしております。ワタクシ、あえて、「平和の少女像は慰安婦問題に利用された」と申し上げましょう。すると、キム夫妻の作品には、ただただ、「弱きものへの哀憐の情」が見えてくる。あの平和の少女像でさえ、愛おしくも見えてくるのでございます。