店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
「9時10分前」と言われて、それを「8時50分」と解釈する人と「9時10分の少し前(9:09頃)」と解釈する人がいるというお話でございます。これを受けてこの筆者は、「日本語教育の軽視のツケが回ってきている」と述べております。
これは、興味深い。ワタクシは、「9時10分前=8時50分」派でございます。小学校でもこの様に習った覚えがございます。小学校に入ると渡される教材セット、なんか積み木の様な物とか、麻雀の点棒みたいなものとかに混ざって、時計のオモチャも入っておりました。それで時計の読み方を習った覚えがございます。
この J-CAST ニュースの記事の中では、既に2010年にはこのふた通りの解釈で夫婦げんかになったという書き込みが有ったとされております。少なくとも10年以上前から、この「○時○分前」という用法は曖昧な表現となってしまっていた様でございます。
ネットの発言を読んでますと、「1万人弱」という表現にも似たようなふた通りの解釈が発生しているようでございます。ワタクシは、「1万人に少し足りない」と解釈しますが、「1万人+少し」という解釈をする人も少なからず存在するようでございます。
「○時○分前」「○時○分過ぎ」、あるいは「○○強」「○○弱」というのは対で使われる慣用句で有って、この言い回しはこういう意味だと丸覚えするしかないのですよね。慣用句で有ることを知らない人がこの表現に始めて出会い、字面で直感で意味をくみ取ると、本来の意味とは違った解釈が生まれるのでしょうね。
ここまで書いて思いだしたのが、「天地無用」という語。ワタクシ、最初、この語を全く逆の意味で解釈しておりました。正解は「天と地を逆にするな」という意味でございますよね。未知の表現に出会うと、どうしても字面のイメージで解釈しようとしてしまう。そこに落とし穴が有るようでございます。