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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2019-11-20 【プロの素人さん】

例の不買運動でめっきり収益の減った韓国のLCC(格安航空会社)が、日韓の片道航空券を¥1,000で叩き売りしているとか。そんな話を聞きまして、従業員相手に「焼肉食べに、ちょいと飛行機で韓国まで往復するか」なんて冗談を言っておりましたら、それをそのまま実行した人がいてビックリでございます。

もっとも、燃料代や空港使用料などが別途かかりますが、それでも往復で一万円でお釣りが来る。ただ夕食を食べるためだけに韓国まで往復するという動画が、YouTubeに上がっておりました。1時間程の動画でしたが、結局ツルッと最後まで見てしまったのでございます。

で、何が言いたいかと申しますと、ワタクシがこの動画を見ていた1時間ほどの時間、普段なら、多分、テレビを見ていた時間でございます。でもね、テレビのありきたりのバラエティ番組よりも、YouTubeの素人さんの自撮り映像の方が、数倍、面白い。そりゃぁ、地上波が衰退していくはずでございます。

人々がテレビを見ていた時間が、どんどんYouTubeなどにシフトしていく。当然、広告会社もウェイトをネット動画に置いていきますよね。実際、ユウチューバーと呼ばれている人気動画配信者は、下手な芸能人顔負けの広告収入を得ているのでございます。そしてそのシフトした分、テレビ局が細っていってるわけでございます。

あるいはね、「インフルエンサー」という人達がいらっしゃいます。ウィルスをまき散らしている人という意味ではございませんよ。「インフルエンス(influence)」というのは「影響する」という意味。インフルエンサーで「影響を与える人」という意味でございます。

インフルエンサーと呼ばれる人達は、ほとんどが素人さんでございます。業者はその人達に自社の製品を「褒める」ように依頼する。インフルエンサーはツイッターなどでその商品を(別に気に入っていなくても)何気に褒める。すると、その商品が飛ぶように売れる。もちろん、インフルエンサーは業者から報酬をもらっております。

芸能人の出演するCMよりも、素人さんであるインフルエンサーのツイッターでのつぶやきの方が、影響力が大きいという訳でございます。漫才師がツイッターのつぶやきで報酬を受けていたのが問題になりましたが、そんな問題が吹き飛んでしまう程、今や素人インフルエンサーによるステマ(ステルスマーケティング)が普通になっているのでございます。

この「コンテンツのツボ」が変わって来ていることで、地上波のテレビ局は今や窮地に立たされてる感がございます。そしてテレビを作る家電メーカーも、なんか違う方向に行ってる気がするなぁと感じるのですよね。4Kとか8Kといった精細巨大画面を目指してますが、ネット動画の粗い画像に新しみを感じている今の視聴者が、(その視聴者にとっては)無駄に大きいテレビに食いついていくでしょうか?

今日、1時間、ネット動画に見入ってしまった自分を見て、「あぁ、もう地上波の時代は終わりつつあるなぁ」と感じた訳でございます。プロ集団によるプロ番組というのは、これからは限定的になって行くのじゃないかなぁ。そして、変な言葉になりますが、「プロの素人さん」が台頭していくのでしょうねぇ。なんか、面白いような、恐いような。では、では。


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