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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2019-10-05 【怒りないなぁ~(林家小染談)】

ワタクシ、7~8年前は、いつも怒っていたそうでございます。イライラして刺々しいオーラを出していたのでしょう。長くいる従業員複数から同じ事を言われましたので、まぁ真実なのでしょう。というのも、ワタクシ自身に全く自覚が無かったからでございます。

ちょっと言い訳をさせていただきますとね、その当時は更年期障害と鬱の混じったような症状がございまして、連日の片頭痛に悩まされておりました。そのせいも有るのかなぁとも思うのでございます。まぁ、お店も順調で、ワタクシ自身体力も十分に有り、気分がイケイケで高慢になっていた可能性はございます。

さて、今はどうかと申しますと、時々イライラすることはございますが、いたって穏やか。「ママ、昔に比べて丸くなったね(心も体も)」と言われることもございます(笑)。「何をきっかけに変わったかなぁ?」と自問するに、あることが思い当たるのでございます。

単刀直入に申しますと、「拘らない」「人を変えようとしない」、この二つを自分に言い聞かせたのでございます。

4~5年前、お店が絶不調の時期がございました。当時、どうしてかなぁと考えますに、どうもワタクシのこれまでの経営理念と世の中のお客様の要望に隔たりが出てきている、そう感じたのですよね。お店のコース設定・価格設定も、時流に合わなくなってたというのもございましょう。

そこで、「お店はこうあるべき」「コンパニオンはこうあるべき」という「拘り」を捨てようと踏ん張ったのでございますよ。漫画家、西原理恵子さんの言葉に「好きだった人を嫌いになるのは、一番難しい」という名言がございますが、まさに自分が培ってきた理念や拘りを捨てるってのは、ちょいとエネルギーが必要だったのでございます。

またコンパニオンに対してもある程度の「方向付け」はいたしますが、無理矢理お尻を叩いてやらせる(例えですよ、笑、念のため)ような事はせず、方向付けした後は、本人の自主性に任せるようにいたしました。昔は、そこで「その人を変えようとして」イライラしていたわけでございます。今はどう思っているかって? 「後は野となれ山となれ」って感じですかね。

もちろん、今でも、心の中で、「チッ」て思うことは多々ございますよ。その度にそれを、「まぁ、いいじゃないか」と受け流すようにしております。若い頃から、「なるようになるさ」「ケセラセラ」「Let It Be」なんて言葉が好きでしたが、やっとそれを体現し始めてるって事でしょうかねぇ。

最近、よく「キレる老人」が話題になったりいたします。もちろん、キレない年輩の方も大勢いらっしゃるわけでございます。年を取ってから、キレる老人とキレない年配者のどちらに落ちるかっていうのは、ワタクシが先ほど申し上げました、「拘り」「○○を変えようとしない」ということに行き着くのではないでしょうか。

人生に対する拘り、それを「哲学」と言ったりいたします。その拘りを捨てるというのは、哲学を持たずに生きるということ。すると、そこに必要なのは何でしょう? それは「救い」でございます。心の救いを追及することを「宗教」と言ったりいたします。

若い心には哲学があり、人生の折り返し点を過ぎた頃には宗教を求めるようになる。人生ってのは、上手いこと出来ているようでございます。では、では。


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