店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
数百ページにも及ぶ人生啓発書で自分を見つめ直すというのもよろしいのですが、たまたま YouTube で見つけた10分足らずの映像が、その啓発書に匹敵するくらいのインパクトを投げかけてくることもございます。
という映像を、たまたま視聴したのでございます。当店に面接に来る多くの若い人と話をしてますと、「やりたいことが無い」「欲しいものが無い」という人を多く見うけられるのですよね。そんなこともございまして、興味深く見たのでございます。
その動画は単刀直入に、「やる気=ドーパミン」だと言い切っております。ドーパミンというのが脳の中に出ますと、非常に気持ち良い幸福感を得られるとのこと。その幸福感が有ると、人は「やる気」を出せる。つまり、ドーパミンという物質が、人の「やる気」をコントロールしているのでございます。
ここで困ったことに、そのドーパミンっていう物質は、仕事の成功・良い人間関係・体作り・アートといったこと(長期的報酬)でも出るのですが、一方、酒・タバコ・ドラッグ・スマートフォンといった目先の刺激(短期的報酬)でも出てしまうのでございます。
そしてさらに困ったことに、その「短期的報酬」というものは熱しやすく醒めやすい。ドーパミン濃度が一時的に上がっても、すぐに下がってしまう。それで、さらなる刺激を求めて、新たな短期的報酬を得ようとする。この熱しやすく醒めやすいという特徴のため、短期的報酬は依存傾向が強いのでございます。
「やる気が出ない」「ドーパミン濃度が低い」「短期的報酬に依存」、この三つの悪循環スパイラルに陥ると、「興味」や「好奇心」「物欲」といったものが削がれていくのですよね。まぁ、でも、このメカニズムが分かっただけでも、大きな前進でございます。世の中の「不安」というものは、そのメカニズムさえ分かれば払拭されることが多いのでございます。
「やる気が出ない人」というのは、ここでつまずいているのですよね。面白いかどうか分からないことに手を出すくらいなら、むしろ面白いと確証のある短期的報酬に飛びついた方が楽。こうやって、短期的報酬の依存度を高めてしまうのでしょう。
ワタクシ思うに、欧米人が人と人との交わりをむしろ好むのに対し、日本人というのは他人との接触を遠慮する内気なところがある。それでいて、スマホには非常に熱心。人付き合いが苦手な分、スマホによるドーパミンで充実している錯覚に陥っているのですよね。
これ、とっても危険ではございませんか? ワタクシ、以前申し上げたように、日本はどんどん「国が老齢化」しているのでございます。唯一の希望の星は、若い人達でございます。でも、スマホ依存によって「やりたいコトが見つからない若者」を大量生産しているとしたら...
ワタクシ、申し上げます。日本という国が手遅れにならないうちに、この「短期的報酬への依存=彷徨(さまよ)う若者たちの増殖」というメカニズムを周知させ、学校教育の初期で対策を打つべきでございます。少なくとも、義務教育の間くらいは、スマートフォンの使用をかなり限定的にすべきだと思うのでございます。