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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2019-07-26 【初老って、現代だと60才くらいかな】

夜、なかなか寝つけなかったので、子守唄代わりに『朝までテレビ』を見てた、と言うか、聞いておりました。あの番組に出てくる人は、みんな早口ですねぇ。頭の回転が速いからなんでしょうけど、それを踏まえて、もう少しゆっくり話した方が説得力が増すと思いますです。

今、年金とか防衛とか様々な問題を日本は抱えていて思うのですが、ワタクシ、はっきり言いますよ、「日本は、壮年期、中年期を通り越し、初老期に入りかけている」と断言するのでございます。エッヘン! 国が初老を迎えている、これを国民全員が受け入れなきゃいけないのでございます。

根本的な原因は、人口の減少でございます。年金制度・保険制度、どちらも順調に人口が増加していて初めて成立する仕組みになってる。人口が減り始めてるんだから、破綻するのは当たり前。その当たり前のロジックを理解出来ず、制度そのものを無能呼ばわりする国民の何と多いことか!

今の日本に必要なのは、「初老を迎える『覚悟』」でございます。覚悟とは、受け入れる勇気。もうすでに「ジャパン・アズ・ナンバーワン」ではなくなっている日本は、それを堂々と受け入れ、いかに準備万端整えて初老に突入していくか、それを国民総出で考えるべきなのでございます。

自分の国を「初老期」と言うのも淋しいことですが、このまま人口減少が続けば、数十年後には間違いの無いこと。世の中の意識や仕組みを変えるってのは、数年あるいは何十年もかかることもある。世の中が意識し始めてからでは全く手遅れ。今から、その何十年か先を考えて、確実に手を打ち始める、それが肝要でございます。

でもねぇ、少子化問題を訴える人は多いですけど、自分の国が初老期を迎えているとまで言っちゃう人は、まぁワタクシくらいですからねぇ。「国が初老期」、ショッキングな言葉ですが、これくらい言わないと、事の重要性が伝わらないと思うのでございます。

もちろん、日本の初老期突入を回避する方法が無いわけではございませんよ。でもそれには、国民全員が危機感を持ち、ある程度の共通の認識(コモンセンス)を持つことが必要でございます。するとですね、75年前の日本のスローガン、「産めよ増やせよ」「欲しがりません勝つまでは」なんてのを思い出しちゃうわけですよ。軍国主義下のスローガンではありますが、今の日本にも当てはまっちゃうのは何とも皮肉でございます。

まずは、女性が安心して子供を産める、子供を育てられる、育てながら働ける、という環境が急務でございます。さらに、未婚女性が既婚女性と同じくらい安心して子供を産めるという制度も必要。これはフランスがお手本。フランスはシングルマザーを優遇することで、人口低下に歯止めをかけるのに成功しております。

あとは、年金とかは、国民全員が我慢、我慢でしょうか。制度を存続させるのなら、それを受け入れるしか無い。廃止あるいは改革するにしても、結局誰かが損をかぶることになる。全員がウィンウィンの改革なんて、物理的に有り得ないからでございます。

あとね、日本の初老化の原因になってるのは、年功序列と終身雇用。昔の「年期がものを言う」職人主導の時代は、中年・熟年が中心でものづくりをしていた。だから、年功序列や終身雇用がピッタリ合っていたのでございます。しかし、ITの時代になると、今や世の中を動かしているのは20~30代の若い人たち。しかし、年功序列のために、その一番働いている人達の給料が一番安くなってる。これが問題。

コンビニやファーストフードのフランチャイズも、結局、本部にいる頭の硬い中年・熟年が高給を取り、現場で体張っている人達の給料が最低賃金になっちゃってる。あれもおかしいよなぁ。本来、肉体労働ってのは割のいいお仕事のはずなのですよね。フランチャイズという搾取制度は、そろそろ抜本的な改革を迫られるべきだと思っております。

日本が若返るためには、「20~30代の若い人が一番稼げる」という社会作りではないでしょうか? そして、安心して子供を産める社会。選挙の公約では、そういった言葉を聞きたかったのですけどねぇ。重ねて申しますが、日本という国は、初老期に頭を突っ込んでおります。


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