店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
世の中を動かしているのは20~30代、けれど、つまんない決定権や権力を中年~熟年が持っているために、日本という国は初老に突入しているというお話を、昨日はいたしました。この構造で、今、気になるのは、NHKの受信料とJASRACの楽曲使用料の徴収問題。制度と現実が乖離した徴収方法に腹を立て、NHKをぶっ潰そうなんて政党も出来たのでございます。
音楽にせよ映像にせよ、今は極端な「薄利多売」時代に突入しているのでございます。なぜかというと、ネットで視聴できるから。パッケージがいらない、流通費や人件費がいらない、品切れがない、ネットはコストがほとんどかからないのでございます。しかも市場は全世界。単価が安~い商品でも、全世界で「ポチッ」としてくれれば、膨大な利益になるのでございます。
にも関わらず、NHKは「受信機一台に一契約」なんて、全国にテレビが数千台しか無かった時代の制度を相変わらず引きずっております。JASRACも相変わらず、めぼしい飲食店やホテルに狙いを定め、個別に当たって徴収するという「見せしめ商法」。今は音楽教室にロックオンして裁判沙汰になっております。NHKとJASRACに共通するのは、徴収が人海戦術だということ。あぁ、古くさい、古くさい。
N国党が、「NHKがスクランブル化するのなら、改憲賛成派になってもいい」と明言いたしました。うん、これは良い戦略。ただ、こう大っぴらに発言しちゃうと、自民党も反応に困るでしょ。こういうのは、赤坂の料亭でコッソリ取引ってのが相場なんじゃないんですか? N国党も、タヌキ度が足りませんなぁ。
でも、NHKのスクランブル化で、受信料問題のほとんどは解決しちゃうはず。その代わり、世界の流れに従って、受信料はかなり安めの設定に。もちろん、ニュースと天気予報と番組案内は、ノンスクランブルですから、安心あれ。とにもかくにも、不公平感がなくてそれほど高額でなければ、相当数の契約が見込めるはず。
一方、著作権の使用料は、一度JASRACに納められたお金を、JASRACがアーティストに配分するという方式。これが、昔から不透明すぎる。飲食店のBGMの様な不特定の楽曲に対する使用料は、まぁこういった徴収の方法が致し方ないとは思います。
しかし、例えば、ユーチューバーが自分の映像に曲を使いたいなんて場合、この場合は、楽曲も再生回数も特定出来るのだから、再生された分だけ徴収し、なおかつ楽曲使用料は直接アーティストに届けられるというシステムも可能になるのでございます。
もちろん、楽曲使用料からほんの微額がJASRACに手数料として流れるという仕組み。微額でも、何億回と再生されれば巨額になる。しかもアーティストに確実に使用料が渡るということで、不透明感もない。ユーチューバーが自分の好きなアーティストを応援するために、楽曲使用料で応援するということも出来る。
最新の技術を使えば、スマートでオープンなシステムをいくらでも組めるのに、そうならない。決定権や既得権益を、ずっと年輩の人達が持っているからでございます。こんなバカで無益な停滞が、日本の大手家電メーカーなどでも起きてて、かつて世界を席巻した日本の家電メーカーは今や周回遅れで、存亡の危機を迎える会社も出てきております。
iPod なんて、本来はSONYが一番近い場所にいたのですよね。ウォークマンという世界的ヒット商品を持ち、かつ、CBSソニーという音楽事業もやってた。つまり、ハードとソフト、両方を持っていたにもかかわらず、「音楽配信」という新しい流れを経営陣が全否定し、完全にAPPLEに先を越されたのでございます。