店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
老後に2000万円不足するって話が、その2,000万円って額だけが一人歩きして大騒ぎになっております。ワタクシ、バカらしいので、新聞やニュースなどの細かい説明は読んでおりません。むしろ、こんなバカバカしい報告に日本中が振り回されているという日本人の良識の低下に情けなくなっております。
無職で何の蓄えも無く、子供に面倒を見てもらうわけでもなく、それでそこそこ中流の生活をしていたら、そりゃぁ2,000万円くらいは必要でしょ。当たり前の話。日本の老人全員がこんな左うちわの生活をしていたら、あっという間に日本は破産でございます。
金融庁の出した数字が「最低の条件下での試算」であるのに、野党も国民の多くも、鬼の首を取ったように政府を責める。あぁ、浅薄、短慮、この上ない。世の中というのは、プラスとマイナスが補い合って全体を支えている。その全体図が見えない人の、なんと多いことか。
北欧の人達の老後が左うちわなのは、20%前後という高率な税金を払っているからでございます。消費税の10%でブーブー言っている日本では到底不可能な税率。収入増が見込めないなら支出減を考えるに、保険制度・生活保護を見直すかと言うと、「弱者を切り捨てるのか!」と吠える人達が出てくる。
一番最悪なのは、野党が対案をいっさい「出せない」こと。老後の資金が不足するという試算が出ているのなら、野党は「我々にはこんないい方法がありますけど、どうでしょう」と新しい税制改革案を出せばいい。それが出来ず、ただ重箱の隅を突っついて、イチャモンを付けることしか出来ない。
そして、今の日本国民にも問題が有る。先日、「Take だけではダメ、Give が無いと成功しない」と申しました。ところがね、今の日本、「自分は一円たりとも損はしたくない」と思う人ばかり。つまり、世の中に「Take」が溢れかえっていて、「Give」の精神が微塵も無くなっているのでございます。
こと社会福祉に関して、今の日本人は「お客様気分」になりすぎてるのですよね。「金払ってんだから、それ相応のサービスをしやがれ」という感覚。その「払ったのだからくれ」というのは社会福祉の理念ではない。社会福祉というのは、「みんなで少しずつ支える」ものなのでございます。