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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2019-05-26 【SPの数、ハンパねぇ】

昨日は碧山の凛々しき横顔をご紹介いたしましたが、その大相撲、本日はトランプさんの来日で、大騒ぎとなっております。

はっきり言って、国技館のお客はあまり歓迎していないのがテレビ中継から感じ取れたのでございます。拍手する人は非常に少なく、ほとんどの人がスマホでの動画撮影に余念がない様子。入場時のボディチェック、飲み物の制限、座布団投げ禁止のお触れ書きと、いつもよりちょっと窮屈な相撲観戦でございましたからね。

貴賓席じゃいけなかったのでしょうか? 枡席をぶっ壊しで椅子を設置とか、そのすぐ後ろの特等席を購入したお客はいい迷惑だったでしょう。そして、貴賓席を使わなかったために、座布団投げ禁止の厳しいお触れ書きが配られることに。元来禁止されている座布団投げではございますが、無数に飛び交う座布団をトランプさんに見せたかったなんて、少し思ったのでございます。

トランプさんが土俵へ上がるための階段が、新調されておりました。ああいうのも、日本的ですよねぇ。日本と欧米の、「人付き合いの距離の取り方」の違いをよく分かっていないと、せっかく作った階段も逆効果になりかねませんよ。どういうことか、説明いたしましょう。

アイドルの握手会なんてのがございますが、日本で「握手」の習慣が広まったのは明治以降。そもそも握手というのは、「お互いが武器を持たずに近づく」ことで信頼を深める動作なのでございます。この「近づく」というのが、欧米の信頼関係の基本になる。欧米人がフレンドリーなのは、まず距離を縮めてお互いが敵対でないことを確認するという、相互確認の動作なのでございます。

日本で握手が浸透するまでは、お辞儀が日本の伝統的な挨拶でございます。「謙(へりくだ)る」なんて語が有るように、日本の挨拶は一歩下がることで相手への敬意を表すのでございます。つまり、「距離を置く」ことが敬意に繋がる。どうです? 欧米の挨拶とは距離の取り方が真逆なのでございます。

大相撲の階段に、話を戻しましょう。階段を作ったはいいが、そこをトランプさん1人に上らせるとは何とも寂しい行いか? では、想像してみて下さいませ。せっかく既に安倍首相が土俵上に居たわけですから、階段など使わずに、安倍さんがトランプさんに手を差し伸べて引き上げたらどうだったでしょう。ほ~ら、一気にイメージは欧米風フレンドリーになったでしょ。

接待ゴルフもいいですよ、高級居酒屋もよろしい、だけど、この欧米人の「近づいてくる者を信頼する」っていうのを大前提で行動しないと、逆効果になる可能性もございます。日本流に「一歩下がってかしこまる」なんてのは、間違ったメッセージを送ってしまうのでございます。だから、ああいうのは、「両首脳の距離が近くなるような演出」の方が良かったような気がするのですけどねぇ。

そうそう、禁止された座布団投げですが、国技館の関係者は取組の結果にヒヤヒヤしたでしょうねぇ。横綱が負けると、座布団が飛ぶ可能性が大きいですからね。きっと八角理事長あたりが(横綱と対戦する豪栄道に)「勝つなよ、おまえが勝つと座布団が飛ぶことになるからな」といった八百長まがいの忖度が申しつけられたかも、なんて邪推もしちゃうのでございます(笑)。

さて、トランプさんの話題は尽きませんね。どんな滞在になるのでしょう。チョイト、ワクワクいたします。ワク、ワク。


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