店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
日本って国はね、古来からの伝統芸能を自ら捨ててしまうって愚行を、過去2回やらかしております。1回は、明治維新後の西洋かぶれ。西洋のものを無批判に賛美し、この時期に多くの浮世絵や陶磁器が海外に流出しております。
もうひとつは、終戦直後でございます。アメリカ文化がなだれ込むのに伴い、日本の伝統芸能を軽んずる動きが強くなり、この時期に能や歌舞伎が大打撃を受けております。どうも「○○直後」というのに弱いのでしょうか、世の中の価値観が大きく変わった時に、新しい風にかぶれやすい民族の様でございます。
で、そんな終戦直後に能や歌舞伎が廃れていく中、日本の伝統芸能の素晴らしさを力説し、翻訳し、世界中に知らしめようとした人がいらっしゃいました。ドナルド・キーン氏でございます。それをきっかけに、キーン氏は生涯を日本文学のために捧げることになるのでございます。