店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
一番下のは、お馴染み、昔ながらの「木」のアイスクリーム用スプーンでございます。下から2番目のは、ご存じ、ハーゲンダッツ純正品、「プラスチック」のスプーン。その上のは、100円コンビニで売っていた「アルミ」のスプーン。そして、一番上に鎮座する金色に輝く生意気なスプーンは、定価¥2,000ちょっとする純銅製金メッキのアイスクリーム専用スプーン。こんな箱に入ってます。
ハーゲンダッツ! メーカー自らが、「冷凍庫から出してしばらく待ってから食べろ」と明言しているくらいに、カッチカチのアイス。このアイガー北壁のような強固なアイスに、アイスクリーム専用スプーン4者が挑むわけでございます。
食べ始めて感じたのですが、今回使用した「リッチミルク」という味のもの、あまり堅くない。うちの冷蔵庫の性能が悪いのか、そもそも、この味は堅くならないものなのか、あるいはハーゲンダッツが反省して品質改良したのか? まぁ、アイスの堅さにはちょっと不満ではありますが、実験を続けるのでございます。
では、始めましょう。まずは、「木」のスプーン。「木のぬくもり」なんて言葉があるように、非常に熱伝導率の低い素材でございます。当然、スプーンによって溶かされるアイスは皆無。ほぼ力技でアイスをすくうことになるのでございます。今回のアイスは柔らかめだったので、この木のスプーンでも問題なし。アイスがカッチカチだったら、かなり苦戦したことでございましょう。
次に、純正品のプラスチックのスプーンを試しましょう。もう、これは、使い慣れたスプーン。堅牢性と僅かな弾性を持つプラスチックは、もしアイスがカッチカチであったとしても、十分に耐えられる性能を持っております。さすが純正品。持ち手のザラザラ感、すくう部分の僅かな窪み、小さなスプーンですが、デザイン的にも細かい配慮がされております。
問題なのが、次のアルミ製。アルミの板を打ち抜いて、表面にザラザラ加工を施しただけのもの。まぁ、形状的には木のスプーンと大差ないわけですが、食べ始めて大問題。確かに、スプーンの入りは少し軽め。しかし、アイスが滑り落ちてしまい、口元まで運べないのでございます。表面のザラザラ加工が若干役だってはいるものの、まるで罰ゲームの様な使い勝手でございます。もうね、全然、ダメ!
最期に控えしは、純銅製金メッキのスプーン。ちょとズッシリ感がある。特に持ち手の部分が厚めに作ってあるのは、熱伝導のキャパシティを大きくするためでございましょう。では、試してみましょう。ゆっくりと、アイスに差し込んでいくのでございます。
銅と言えば熱伝導率が非常に低い材質、確かにかなりアイスが柔らかめに感じる。けれど、ビックリするほどじゃない。と言うか、ワタクシが期待しすぎていたかも。まぁ、今回、アイスがカッチカチでなかったので、この製品の性能を十分に発揮できなかった可能性はございます。
で、この純銅製金メッキのスプーンでも、アルミと同じ問題が。スプーンに乗せたアイスがどんどん溶け始めるので、スプーンの上でツルツル動くわけでございます。まるでスプーンでピンポン球を運ぶゲームの様になってしまう。ただ、このスプーンはすくう部分にしっかりと窪みが有りますので、アルミのスプーンの様な罰ゲーム感はございません。
総括! 純正品、最高! この検証で気がついたこと。アイスのスプーンに求められることは、差し込みの軽さでは無く、スプーンからアイスが落ちないこと、これに尽きるのでございます。つまり、木やプラスチックのスプーンは、見た目「すくっている」様ではございますが、実際にはスプーンで「絡(から)め取ってる」ということなのでございます。
このスプーンにアイスが「絡まる」ということで、友だちと会話をしながらダラダラと食べていても、アイスを落とすこと無く、安心して食べられるのでございます。アイスがツルツル滑るスプーンでは、ちょっと会話どころじゃないですよね。