店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
「脆弱」という語の意味は、単に「弱い」という感じではございません。一見堅牢に見えるのだけど、ちょっとした傷や不都合や矛盾が全体の崩壊にまで及んでしまう、そんな堅さと脆(もろ)さが共存したような意味合いでございます。
台風、地震と災難が続いております。関西空港、北海道電力、どちらもその「脆弱さ」を露呈してしまいましたねぇ。連絡橋の不通で完全麻痺、8000人もの利用者が立ち往生。あのタンカーも、迷惑ですよねぇ。橋にぶつかる前に岸に向かって走らせ、座礁させるとか出来なかったのでしょうか?
関西空港が閉鎖中で、中部国際空港セントレアに利用客が殺到しているそうでございます。とは言え、セントレアも関空同様に連絡橋で結ばれる洋上の空港。関空の事故はけっして対岸の火事ではないのでございます。ビーバーは、巣の出入り口の穴を必ずふたつ開けておくとのこと。洋上空港も、これからは橋を二本ずつ作るのが標準となるのでしょうか?
北海道が、全域停電とか、ビックリ! だって、北海道、無茶苦茶広いですよ。それが全部停電! これを脆弱と言わずして何という! 普通、ネットワークってのは、1ヶ所が壊れても他の部分で補い合うというのが本来の目的。でも、今回の事故は、1ヶ所壊れて将棋倒し的に全部やられちゃった。最初から設計ミスな感じですよね。
小さな火力発電所が止まったくらいなら、ネットワークが機能していたのでしょうね。ところが、今回は1番大きなところが止まった。すると、他の部分が「もう、だめ、頑張れない!」とばかりに連鎖的に止まってしまった。これは、事前にシミュレーションをしていれば絶対に分かったはず。北海道電力に過信がありましたよね。
まぁ、こういった失敗を踏まえて、システムってのは強固になっていくわけでございます。受け身的・対処療法的なシステムだと、連鎖して落ちる可能性は高くなる。で、多分、こんなところにも人工知能がどんどん採用されていくのではないでしょうか? 連鎖を先読みできれば、他に打つ手はもっと有ったわけですから。
放送局の災害報道が、もはやドローンがメインになっておりますね。これは、いい。今までは、災害の度に放送局が多くのヘリコプターを独占。救助物資の運搬に支障をきたしておりました。また、救助活動している上をヘリが爆音で飛ぶのも大迷惑。いやぁ、ドローン、最高!
電話会社がそれぞれ、安否確認のための伝言ダイヤルを設置しております。この安否確認というやつ、もっとシステマチックに出来ないでしょうかねぇ。安否が確認出来た人の情報を、どんどんネットに上げて、被災者のデーターベースは作れないのかなぁ?
そうすれば、遠方にいる家族や知人がそのデータベースから安否確認出来る。こういうのでいつも問題になるのが、個人情報。ただねぇ、こういった災害の時は、あまり個人情報の壁を高くするべきではないと思うのでございます。
まぁ、被災者のデータを丸ごと入手出来る様なシステムだと、そのデータが悪用されるということも予想できるのでございます。ですから、丸ごとリストで見られるのではなく、名前を入力してその人の情報だけを返すようなシステムでないとまずいかも知れませんね。
日本ほど、こういった災害の多い国は他に無いと思いますよ。災害に対して世界一準備している国と言っても過言ではないと思います。ただね、安否確認のやり取りや、救援物資、ボランティアの手配などを見ていると、まだまだ行き当たりばったりで、システマチックとは言い難い。