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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2018-02-15 【ライバルが利益を増やしてくれる】

テレビのオリンピック報道では、必ずと言っていいほど、メダル獲得数をカウントしておりますね。まぁ、あまりそれで選手を追い詰めるのも良くないとは思いますが、かつての「メダル数偏重報道」程でもなくなってますので、放送局側も自重しているのでしょうね。

好成績を出せなかった日本のアスリートがインタビューで謝ってしまうのを、海外の記者が記事にしております。成績が悪かったからといっていちいち謝るのは、どうやら日本人くらいのようでございます。

欧米が個人主義なのに対して、日本は極度の団体主義。それで、日本のアスリートは「何かしらの”代表”として出場している」という意識が高いからだと、その記者は締めくくっております。

さて、当店のような人気商売も、基本的には個人主義なのですよね。各コンパニオンは一人一人が個人経営者のようなものでございまして、お店はその元締めといった感じでしょうか。アスリートに必ず順位が付いてしまうように、お店のコンパニオンにも人気の高い/低いがどうしても出来てしまうのでございます。

さて、コンパニオンの目線で考えますと、人気の高い/低いは個人競技。ですけど、お店の目線で考えると、コンパニオン全員をチームと見立てた団体競技なのでございます。チームの競争力を高めるという事は、選手一人一人の能力を高めること。そういうこともあって、お店はコンパニオンの能力を高めようと努力するのでございます。

ここで、ある問題が...コンパニオン目線では個人競技ですので、他の人がレベルアップするのは脅威となるわけでございます。ところが、お店目線では、全体のレベルアップを計ろうと考える。コンパニオンの目線とお店の目線が、排他的な関係になってしまうのでございます。

ただね、実際の店内は、ここまで殺伐とした関係にはならないのでございますよ。全体のレベルアップが間接的に自分の利益に繋がるというグローバルな目を持っている人もいるからでございます。間接的に自分の利益になるとはどういう事か? こういうことでございます。

お客様の中には、「固定票」の方と「浮動票」の方がございます。固定票というのは、お目当てのコンパニオンが決まっていて動かない人。逆に、複数の選択肢を持っていて、ケースバイケースで選ばれるのが浮動票のお客様でございます。

固定票のお客様は、それほど大きな変動はございません。一方、浮動票のお客様は、お店の規模やレベル、選択肢の多さなどで、ダイナミックに変動いたします。そして、レベルの高い方へ、選択肢の多い方へ、浮動票のお客様は引き寄せられていくのでございます。

固定票は特定のコンパニオンの利益にしか繋がりませんが、浮動票は全てのコンパニオンにチャンスがあるわけでございます。ですので、浮動票の存在を知る程に、「自分のライバルが多い程、自分の利益に繋がる」という考え方が出来るのでございますね。

普通、自分とキャラが重なる人がいると、自分の利益が損なわれると考えるのが普通でございます。しかし、お店目線で考えると、同じキャラの人が複数いる方が、選択肢が増え、浮動票を呼び込む力が増し、全体の利益も個人の利益も増えるのでございます。

この「ライバルが多い方が、自分の利益が増える」というの、信じがたいですよね。これを実践しているのが、コンビニでございます。コンビニって、近い距離に同じ店舗が濫立していること、多いでしょ。あれは、その一帯の選択肢を増やすことで、浮動票のお客様をそのポイントで引き止めようという作戦なのでございます。

こんなような事を考えながら、日々、コンパニオンの教育に励んでおります。まぁ、ベテラン勢は出来上がっておりますので、開発途上のコンパニオンを引き上げるということが多いのですけどね。では、では。


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