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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2017-12-09 【ワタクシごときが生意気ではございますが、言わせていただきます】

昨日、最後に、日本の全ての家電メーカーには猛省を促したいと申しました。それはですねぇ、ルンバ型掃除ロボット。「ルンバ」とは、もうお馴染みですよね。アメリカのアイロボット社によるロボット掃除機でございます。これが発売されるやいなや、日本のメーカーがこぞって類似品を販売。いやね、もうね、恥ずかしい、恥ずかしい。日本のメーカー、恥ずかしくないのか!

よく、特許侵害で訴えられないものだなと思っておりますが、そこは大企業、ツボは押さえているのでございましょう。日本の家電メーカー、どこも苦境に立たされておりますが、売れ筋をコピるというのはひと昔前の中韓のやりかたではないですか? まぁ、しかし、今や中韓の家電製品の方が小回り良く改良を重ね、シェアを伸ばしていたりします。

ルンバだけではございません。ダイソンも、日本の企業はパクりまくり。しかも、価格を抑えるためにかなり無理な設計というか劣化版ダイソン的な製品を多く出してしまった。結局、日本製のものはフィルターの掃除とか面倒で、紙パック式の掃除機に回帰するなんて動きもございます。

国内家電メーカーの、この掃除機2大パクリ、これは恥ずかしいなぁ。日本の家電メーカーには、ぜひ、ぜひ、猛省して頂きたいものでございます。と、言ってもなぁ、どこのメーカーも青息吐息、風前の灯。何で、こうなっちゃったかなぁ?

逆に考えてみましょうか。かつて、日本の家電メーカーが世界中を席巻出来たのはなぜか? それは、海外のメーカーが真似をしようにも、日本の部品を使わざるを得なかったからでございます。それくらい、日本の部品が優秀だったのでございます。

それが、ある時期から日本の家電メーカーが圧倒的に劣勢に回ることになる。それは、海外でも同じ物が作れるようになったから。日本の技術が堰を切ったように海外に流出していった結果でございます。これに関しては、日本の家電メーカーはあまりにも楽観的過ぎ、お人よし過ぎだったのでございます。

国内の人件費の高騰で、韓国や中国での生産を余儀なくされた際、実にお人好しな契約をしている感がある。そして、簡単に技術提供をしている感がある。日本の家電メーカー、中韓を舐めてましたよね。「この優位が逆転するはずがない」と高をくくっていましたよね。国内の家電メーカーが揃って、ウキウキ浮かれていた時代でございました。

話は変わりますが、コカコーラの「原液」が絶対的な企業秘密だというのは有名な話。アメリカ本社の数人しかレシピを知らないとも言われております。この慎重さが、国内家電メーカーにはどこにも無かった。そのツケが、今、回ってきているのでございます。

ここで、日本の特殊な事情にもチョイト触れたいのでございます。日本人だけが持つ「もったいない」思想。これが、今や大きな足かせ手かせになっているように感じております。日本のメーカーが製品設計をする際、必ず「省エネ」と「リサイクル」を大前提にしなければならない。ただねぇ、こんな思想を後生大事に持っているのは日本人くらい。ゆえに、日本の製品はガラパゴス化しやすいと考えております。

今、世界で何が売れているのか、どの価格帯が売れているのか、どんな性能が求められているのか、そんなグローバルな目を持ち、省エネもリサイクルも無視した製品を目指してもいいのでは無いですかねぇ。「買う」と「捨てる」、このふたつが経済を回していくのでございます。

日本の家電メーカーの凋落、悲しいですよねぇ。かろうじて残っているのはパナソニック、SONYくらいでしょうか。この二社の特徴は、有力な「業務用ビデオカメラ」を持っているという事。世界中のテレビ局が採用する機器に携わっていたからこそ、早くからグローバルな目を持てたのかも知れません。パナさん、SONYさん、あなた方は最後の砦、頑張って下さいね。

日本の企業が昔から持っている固定観念は、「大型=高機能、小型=低機能」というもの。「小型で高機能」という物はなかなか作ってくれない。数少ない例外のひとつが、SONYの「ウォークマン」。あんな自由な発想、必要なんじゃないでしょうか、日本の家電メーカーさん。では、では。


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