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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2017-03-30 【明らかな過失は追及されるべき...しかし】

本日のテレビ画面は、一日中ずぅ~と災害シーンでございました。栃木県の雪崩事故、井戸に女の子が落ちる。夜の番組では、辛坊治郎さんのヨット沈没事件のドキュメンタリー。オレンジ色のユニフォームが大活躍する1日でございました。

雪崩の事故では、ご遺族の方々はもとより、学校関係者も心を痛めていることでございましょう。わざわざ教え子を危険な目に遭わせようという教員はいないでしょうが、結果として死亡事故が起きてしまうと、やはり業務上過失致死ということで追及されるのでしょうか? これもまた、心苦しいことでございます。

ワタクシ、以前、パイロットは事故に関して免責を与えるべきだと申しております。アメリカではすでに施行されている制度ですが、事故の責任をパイロットに追及しないことで、より正直に事故の経過を証言させる、そして原因究明を優先する、というのがこの制度の目的でございます。

同様の制度、学校の先生にも作ってあげたいですねぇ。こんな大きな事故だけではなく、授業や部活で生徒が死亡してしまうというのは、時々発生することでございます。そんなとき、先生に過失があったかどうか、その裁判で学校の先生が法廷に立たされるというのも、気の毒なお話でございます。

もちろん、先生側に重大な過失がある場合もございましょう。しかし、それは一般の刑事訴訟・民事訴訟の場ではなく、先生を裁く専門の機関に任せるべきだと思うのでございます。でも、それでは、遺族は泣き寝入り? ということになりますよね。それを保証するのは「保険」でございます。

こういった行事では、必ず保険を掛けるべきでございます。掛け捨ての保険。もし事故が起きた場合は、遺族にはその保険で保証するのでございます。まず遺族を保険で救済してから、原因究明、過失の有無を時間を掛けて検証すべきでございます。遺族を長々と裁判で苦しめるというのは、二重の苦痛でございます。

遺族の方々には、落としどころのない「怒り」や「憎しみ」が残るかも知れません。しかし、こういった感情は、原因究明の足を引っ張るだけでございます。韓国の魔女裁判を見ればお分かりでしょう。裁判はあくまでも倫理的に、感情の働きを排除して行われるべきでございます。遺族の方々には辛い言葉になるでしょうが、「事故として受け入れる」ことが必要でしょう。

この様なシステム、パイロットや医師、教員だけでなく、山岳救助、海難救助の隊員にも適用出来たらなぁと思っております。特に山や海での救助。命がけで救助に向かい、時として、隊員側が命を落とすこともございます。それでも、結果が悪いと、救助隊員の過失を問われ、裁判の場に立たされることもございます。

「結果として過失があった」というシチュエーションは、多々ございましょう。しかし、現場の人間はいつも”リアルタイム”で行動しております。一瞬で判断をしなければならない場合もございます。そんな究極の選択を迫られた人に対して、後から結果論で過失を問うというの、あまりにも酷だと思える場合もございます。

まぁ、現実的に実現するのは、いろいろ問題点が有るでしょう。ただ、命がけで職務に従事していた人が結果論で過失を問われるということもあり、これまた不条理を感じてしまうのです。こういった、「免責」の制度、専門家の人、考えてみて下さいませ。では、では。


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