店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
脚本家、演出家、役者、この三者が強烈に頑張った良ドラマでございました。台詞回しがとにかく緻密。序盤の何気ない会話が、ちゃんと後の回の伏線として絡んでくる。そして、毎回、演出方法に演出家のメッセージが隠されている。その繊細な脚本と演出を具現化するために、キャストが細かく、細かく、演技を積み重ねていく。
あまり視聴率が伸びなかったようですが、多くの方が録画をして見ていた可能性はございます。ワタクシも毎回録画して、2回くらい見直しておりましたから。2回目の見直しではストーリーが頭に入っておりますから、より細かい部分にまで注意を払って見ることが出来るのでございます。
ここで、こんな実験がございます。同じ映画を、まったくの初見で見てもらった場合と、あらかじめ結末まで含めたストーリーを聞いた上で見てもらった場合と、その映画への理解度がどのくらい変わってくるかという実験でございます。見終わった後にいくつかの質問をして、その映画の内容をどれだけ覚えているかを調べたのでございます。
この実験、あらかじめストーリーや結末を知っている人の方が、圧倒的に質問への正解率が高かった。これは、ストーリー展開に関して余分な考察をする必要がないので、内容に対する集中力が高まったからではないかと言われております。
この実験を踏まえますと、『カルテット』のような緻密に作り込んだ作品は、2回見るのが「美味しい」のでございます。1回目でハラハラドキドキを楽しみ、2回目は細かな作り込みに集中して見ることが出来るという、なんとも贅沢なドラマなのでございます。