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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2017-03-21 【アンコール放送しないかな】

今日は、久しぶりの雨。「霧のような」とまでは行きませんが、細く静かな雨。「春雨」と呼ぶにピッタリの雨でございます。

その細く輝く雨に似ているからでしょう、春雨という食べ物がございます。すくい上げた箸から垂れ下がる春雨は、キラキラと美しく輝きます。

ドラマ『カルテット』の最終回が本日でございました。鍋の春雨を、ハサミでチョキチョキ切りながら食べるシーンが、もうね面白くて。もっとも、このドラマの見所はそういう場面ではないのですけどね。

脚本家、演出家、役者、この三者が強烈に頑張った良ドラマでございました。台詞回しがとにかく緻密。序盤の何気ない会話が、ちゃんと後の回の伏線として絡んでくる。そして、毎回、演出方法に演出家のメッセージが隠されている。その繊細な脚本と演出を具現化するために、キャストが細かく、細かく、演技を積み重ねていく。

あまり視聴率が伸びなかったようですが、多くの方が録画をして見ていた可能性はございます。ワタクシも毎回録画して、2回くらい見直しておりましたから。2回目の見直しではストーリーが頭に入っておりますから、より細かい部分にまで注意を払って見ることが出来るのでございます。

ここで、こんな実験がございます。同じ映画を、まったくの初見で見てもらった場合と、あらかじめ結末まで含めたストーリーを聞いた上で見てもらった場合と、その映画への理解度がどのくらい変わってくるかという実験でございます。見終わった後にいくつかの質問をして、その映画の内容をどれだけ覚えているかを調べたのでございます。

この実験、あらかじめストーリーや結末を知っている人の方が、圧倒的に質問への正解率が高かった。これは、ストーリー展開に関して余分な考察をする必要がないので、内容に対する集中力が高まったからではないかと言われております。

この実験を踏まえますと、『カルテット』のような緻密に作り込んだ作品は、2回見るのが「美味しい」のでございます。1回目でハラハラドキドキを楽しみ、2回目は細かな作り込みに集中して見ることが出来るという、なんとも贅沢なドラマなのでございます。

逆に、「1回見れば十分だけど、結末が分かっているから、より内容がよく伝わってくる」という類のドラマもございます。水戸黄門、大岡越前のような、ストーリーが定石をなぞっているドラマ。あるいは、ディズニーのような必ずハッピーエンドで終わる作品。

「結末が分かっていたら、ドラマの面白みが半減する」と、普通は考えてしまいますよね。でも、「結末が分かっているから、より面白みを深く伝えることが出来る」という表現方法も有るのでございます。

若い頃は、結末の分かっている水戸黄門とか、全然面白くございませんでした。けれど、年取ると、ああいうのが面白いんですよねぇ。考えなくてもいいというのが、楽なのでしょうねぇ。

さて、2回楽しめると言えば、グリコのアーモンドキャラメル。あるいは、うなぎが2段に入っているうな丼なんてのもございますよね。あれも2度楽しめて美味しい。いやぁ、結局、最後は食べ物のお話になっちゃいましたね。では、では。


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