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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2017-02-08 【駆け引き vs 曖昧】

ヒッチコックの映画に『サイコ』というのがございます。この題名は「サイコパス」という語が語源。サイコパスって言いますと「自己中心的」「冷酷」なんてイメージが有りますが、ただ、多くの経営者がこの「サイコパス傾向」を持っていると言われております。経営者には必須の要素なんて言われ方もいたします。

ワタクシもお店をひとつ背負っていることから、経営者として、このサイコパス傾向に非常に憧れた時期がございます。憧れたというのは、自分がこの要素をあまり持っていないということに気づいているからでございますよね。経営者に必須の要素と言われ、持ちたいと憧れたわけでございます。

ところがですね、自分のカラーにないものを演じようとしても、そうそうシックリくるわけではない。様にならないので、事が裏目に出る事もある。そんなこんな有りまして、今はサイコパス傾向などに憧れず、自分のやり方でやろうと思っております。自分に合ったやり方、それが一番だったりいたします。

さて、お話の主題は、安倍首相とトランプさん。このトランプさんこそ、サイコパス傾向の実地見本のような存在。さすが、トップクラスの財を成した経営者でございます。そのトランプさんと安倍首相が近々お話をするとのこと。いろいろ心配だったりいたします。

トランプさんの爆弾発言が続く中、各国の代表も歯に衣着せぬ物言いをしております。メキシコなんか、会談の予定を反故にしちゃった。この状況の中で、安倍さんがノコノコ会いに行くってのも、どうかなぁと思ったりいたします。巌流島の戦いよろしく、相手を焦らすなんて戦法もアリなんじゃないかとも思うのですが、まぁ仕方ない。

ここで、安倍首相がトランプさんと対等に渡り合うためには、安倍首相にどれほどのサイコパス傾向が有るかということになってまいります。政界で頂点に登りつめた方ですから、まぁそれなりにサイコパス傾向を持っているとは思いますが、相手は筋金入りのサイコパス。中途半端なことをやると、かえって痛手を負うということにもなりかねないのでございます。

トランプさんのやり方ってのは、元大阪市長の橋下さんのやり方に似ておりまして、まず過激な発言で注目させる。マスコミを存分に利用するわけでございます。トランプさんの場合は、それをツイッターでやらかしてる。先手を取り、自分のイメージで話題作りすることで、ある程度の「主導権」を握るわけでございます。

その後が、弁護士の橋下さんとビジネスマンのトランプさんの違いが出てくる。橋下さんは理論で論破しようとする。弁護士ですからね。一方トランプさんは「駆け引き」でやって来る。ここにビジネスマンらしさが出てくるのでございます。

トランプさん、あらかじめ「頑固で交渉が難しい」というイメージを相手に持たせております。そして、いきなり高い条件を相手に突きつける。相手は条件を下げようと交渉してくる。そこでチョイト条件を引っ込めて折り合いを付ける。

交渉相手は「あのトランプを妥協させてやった」と満足げに帰って行きますが、トランプさんにしてみれば、最初からの予定行動。そして相手が「トランプ、たいしたことねぇな」なんて奢った考え方をしてくれれば、それはトランプさんにとっては貴重なビジネスチャンスなのでございます。

まぁ、トランプさんの顔を見ながら、こんな感じのビジネスをしているではないかなぁなんて思った次第でございます。このハッタリかました交渉のやり方、これは、そう、ものを値切るときのやり方とそっくり。日本人ってのは「値切る」ということがあまり日常的ではございません。そこがチョイト心配なのでございます。値切り上手な大阪のオバチャンを横に付けて会談に臨むわけにもいきませんしねぇ(笑)。

しかし、日本には昔から欧米人が嫌がる伝統的なビジネススタイルがございます。「曖昧」っていうヤツでございますね。「善処します」とか「考えておきます」とか、どっちとも取れる言葉でお茶を濁す。これです、トランプのサイコパス攻撃に対処するには、この日本的「のれんに腕押し曖昧から返事攻撃」でかわすのがベスト! ワタクシはそう思うのでございます。

安倍首相とトランプ大統領の会談を前にいたしまして、こんなことを思っております。どんな会談になるのでしょうかねぇ、ちょっとワクワクしております。


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