店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
アメリカでは、宗教的な問題から、「メリークリスマス」の代わりに「ハッピーホリデー」を使うように変わってきているそうでございます。もちろん、相手がキリスト教徒と分かっている場合は、メリークリスマス。分からない相手とか不特定多数に言う場合は「ハッピーホリデー」を使うのでございます。
表向きは「相手に宗教観を強要しない」ために使われ始めた「ハッピーホリデー」という語、まぁまぁ以前から使われていたようでございます。しかし、同時多発テロ以降、宗教がらみで非イスラム教徒が狙い撃ちされることが増え、神経質になっているのでございましょう。思いやりの言葉というよりは、自衛のための言葉の様に感じられるのでございます。
さて、一方日本では、宝船に七福神が乗っているというのが、古来伝統の神様の姿。7人どころか「八百万神(やおよろずのかみ)」と言うくらいで、800万、つまり無数の神様がいる。トイレにまで神様がいる国でございます。「神様は1人」って考えるキリスト教の人が聞いたら、ひっくり返るような考え方でございます。
日本の宗教観は、大らかですよねぇ。日本人は、けっして信心していないわけじゃない。伊勢神宮を初め日本中の有名所の神社仏閣は、大勢が訪れる観光スポットとなっております。そして、神や仏をありがたく思いながら、クリスマスも祝う。祝うというか、「受け入れて」しまう。この受け入れるというのが、日本人の気質なのでしょうねぇ。
そもそも、「神」と「仏」がケンカしていないですからね。神社とお寺が一緒になった神仏混淆・神仏習合の神社仏閣も多いのでございます。神と仏がケンカしていないので、当然、そこにイエスキリストが入ってきても「どうぞ、どうぞ」ということになる。
文字や言語でも、同様。世界中の言葉が、カタカナ語、和製英語、和声熟語として日本語の中に融合されていく。建築物もそう。街中には様々な様式が混在し、何百年も前に建築された寺社仏閣と高層ビルがお隣さんになっていても、違和感なく街の風景に溶け込んでる。う〜ん、実に大らかでいい。