店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
トランプが選挙活動で巧みに利用したのが、アメリカの格差社会への不満。日本にも格差はありますけど、「アメリカほどではない」とワタクシは思っております。また、「格差は世の中の『必要悪』だ」と言ったこともございます。格差があり、善人がいて悪人がいて、働き者がいて怠け者がいて、様々な人達で構成されていることが、逆に組織を強固にしているという理屈もあります。
こんな蟻の研究がございます。蟻の群れの中には、必ず2割ほどの怠け蟻が混じっているそうでございます。その怠け蟻を取り除き、働き蟻だけの群れにいたします。すると、どうでしょう、その働き蟻の中から、やはり2割ほどの怠け蟻が発生するのでございます。
この実験は次の様に結論づけております。全てが働き蟻だと、環境の変化などがあったとき、全ての蟻が同じ影響を受けてしまい、その影響の受け方によっては全滅の危機があるとのこと。つまり、働き方の違う怠け蟻が混在していることで、環境の変化の影響に強くなるそうでございます。
国家などでも同じ。色々な考え方、境遇の人が混じっていた方がいい。その方が、その国を取り巻く環境や時代の変遷に対応しやすくなる。さぁ、そこで最初のお話に戻りますよ。様々な人が集まると、必ずそこには「格差」が生まれる、ということでございます。
いろいろな人がいた方が、組織は強固になる。しかし、その結果格差が生まれると、その格差への不満が、組織を内側から壊していく。う〜ん、矛盾ですねぇ。資本主義社会には、必ずこの矛盾が発生してしまうのでございます。
格差の上部にいる人は、「世の中にいろいろな人がいるおかげで、私がこれだけの収入を得させてもらっている」という謙虚な心。格差の下部にいる人は、「上部の人が大もうけしているおかげで、この国に安泰と平和がもたらされ、その恩恵を受けている」という感謝。