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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2016-11-19 【通った小学校の校舎が、ボロボロの木造でしたね】

地震で被災した熊本城の宇土櫓(うとやぐら)の内部が公開されました。修復するのは大変でしょうねぇ。現代的な技術で直しちゃうのは簡単でしょうけど、「修復」となりますと、建造時の技術を使うということになりますからね。石垣の修復も、一般から写真を募集して、完全に元通りにするそうでございます。

そこで、どうしても思い出しちゃうのが、木造名古屋城の「復元」。いやぁ、現代技術で作って、中に娯楽施設を入れてテーマパークにしちゃえばいいのにと思うのですが、復元と来ましたか。大変でございますよ。

まず、国産の巨木が、ほぼ皆無。そして国産の漆も大変な希少品。何かの番組で林業の話をしていましたが、今、伐採している木は400年前に植えられて、昔の人が枝打ちなどの手入れを怠らなかったから、今現在出荷できる品質になっているそうでございます。

その林業に携わる人の談。「数百年後の未来のことを考えると、今、私たちが山に投資をしなければいけないのですが、その投資が出来るほど利益が上がらない」ということらしい。いや、大丈夫か? 日本の林業。山の多い日本の国土。森林はいっぱい有るが、細かい手入れをしていない木材は、建築材として出荷するのは難しいそうでございます。

木造建築に関して、最近、こんなニュースを見つけました。桐朋学園が地上4階建ての木造建築の校舎を建てたとのこと。もちろん、耐火構造。もうね、記事を読むと、大変な技術が網羅されております。耐火性を出すために、一部石こうボードを木材に貼ったというのが、残念でございますね。木材そのものの耐火性を高める技術も有りますから、開発が進むといいですよね。

この木造建築には、CLTという技術が注目されているのでございます。木材をタテ・ヨコ・タテ・ヨコに重ねて固めて大きな木材にしてしまうという技術。ベニヤ板の巨大版という感じでしょうか。木造建築の期待の星なのでございます。欠点は、建築費が高くなるということ。う〜ん、あちらを立てればこちらが立たず。

熊本城の復旧とか、名古屋城の再現とかありますが、もうね、昔の技術に拘ることはないと思うのでございますけどね。あの東大寺の大仏殿でさえ、老朽化した巨大な屋根を支えるために内部に鉄骨を入れております。現代的な技術、最新の木造技術、そういったものを組み合わせればいいのではないでしょうか?

特に名古屋城の場合は、すぐ横に本丸御殿という超マニアックな「復元建造物」がございますから、逆に名古屋城の方は最新の技術を導入した「木造風近代建築物」にするという手もございます。とにかく、天守閣の方は、中身。内部が大事。観光需要を高めるような内容にしなくてはいけません。訪れたくない都市ナンバーワンの街ですからね。

ということで、木の感触大好きなワタクシの、ひとりごとでした。


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