店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
昨日の日本人形のお話、テレビのニュース番組でも取り扱っておりました。街頭インタビューの様子を放送しておりましたが、若い人の一部では「日本人形、恐い」という感想を言う人もいるようですね。まぁ、テレビ局の編集ですので、全体の何パーセントなのかは不明ですが。
この問題、似たような事例として「卓球」がございます。かつてタモリが「卓球は暗い」とテレビで発言したところ、それ以来、日本中の学校の卓球部への新入部員が半減したそうでございます。オリンピックなどを目指して日夜練習に励んでいる卓球選手が、冷たい視線にさらされるという事態に。
ただ、これを受けて、日本の卓球協会がある変革をしたのは有名な話。卓球台の色をグリーンから青に変え、ユニフォームも原色系の派手な色合いにし、「暗さ」を払拭しようと努力したのでございます。ちょうど良いタイミングで「愛ちゃん」という人気者も登場いたしましたしね。
前回のオリンピックでの活躍などを見ますと、もはや「暗い」というイメージは無くなっております。日本の卓球界は、見事、マイナスイメージから脱却しましたよね。日本人形協会も、こういった考え方をした方がよろしいと思いますけどねぇ。マイナスをプラスに転じるという考え方。
そこで、昨日、ワタクシがチラッと申し上げた案がございます。髪の毛が伸びる日本人形。本日、ずっとそのことばかり考えておりまして、「これは、売れるのではないか?」という確信のようなものまで抱いているわけでございます。どこかのメーカー、商品化しませんか?
髪の毛が伸びる速さは、ゆっくりがいいですよねぇ。1ヶ月に1cmくらいか、あるいは1年に数cmといった具合か。そのあたりでスイッチで切り換えられるようになっていると、いいかもしれません。電池式で、出来れば5〜10年くらいは電池交換なしが理想的。電池交換というのは、リアル感を損ないますからね。
非常にゆっくり伸びていきますから、毎日の変化は気がつかない。けれど、1ヶ月とか経ちますと、「あら、ちょっと髪の毛が伸びてきたわねぇ」くらいに気づくのでございます。ちょっと毛先がバラつくような感じで伸びてくれるとリアル感が増すのですが、それを実現するための内部の仕組みは、困難を極めるかもしれませんね。
毛が伸びてくると、人間の心理として、手入れをしてやりたくなるでしょ。前髪とか、目に掛からないように短くしてやるでしょうし、バラついた毛先は、軽く切りそろえるとかやりたくなるもの。ここです、ここに、この商品の中毒性があるのでございます。
たまに手入れをしてやらないと、ボサボサになってしまう。この「たまに」というところが、ミソ。手入れをする側からすると、それほど負担にもならない。けれど、気づくと手を入れずにはいられない。この生温かい中毒性が1年〜10年くらいといった期間、じっくりと楽しめるのでございます。
短い髪型を維持するのもよし、伸びるに従い、三つ編みにしたり日本髪にしたりという事も出来る。日本髪を結うにはかなりの長さが必要ですので、入幕したての関取のように、髪の毛が伸びるのをワクワクして待つなんてこともあるかも。人形に「自分流」が入るにしたがい、どんどん愛着が増していくのでございます。