店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
もっとも、指の長さや声帯の形態、こういった物理的な制約はございますよ。ですので、「自分にとって苦戦するであろう項目」と「同じ人間として、必ず出来るはずな項目」とを、自分で切り分けるのでございますよね。やみくもに根性論で練習せず、論理的に欠点をひとつずつ潰していくのでございます。
飲食店や風俗というのは、表面的にはお酒やヌキを売り物としておりますが、実際にお客様に持ち帰っていただいているのは、「心」でございます。お酒を飲んだりヌイたりする方法は、いくらでもございます。それでも、わざわざ割高な飲食店や風俗店に足を運ぶというのは、そこに心と心の触れ合いがあるからに他ならないのでございます。
そのような「心」を売り物とする商いでは、人気のあるホステスやコンパニオンは、必ず、強い自己効力感を持っております。多分、自己効力感をお客様が欲しているからでございましょう。それで、パワースポットに人々が集まる様に、強い自己効力感を持つホステスやコンパニオンに、お客様が集うのでございましょう。
強い自己効力感は、回りにいる人にも、快感や勇気を与えます。伝染するわけでございます。ですから、お店や会社のような組織は、そのような強い自己効力感を持ったメンバーを主軸として動かそうといたします。当然、そういった人は、ホイホイと出世コースに乗ったりいたします。
お店や会社というもの、代表者の熱意だけでメンバー全員をリードしていこうとすると、これは重い。鐘を鳴らせ笛を吹こうとも、みんなの腰は、ドッシリと重い。経営者と従業員との間にある、大きな壁というか溝を感じる瞬間でございます。
そこで、従業員の中に自己効力感を見出して、その小さな芽に、肥料をやり水を差し、従業員側の自己効力感を少しずつ芽吹かしてやるのでございますね。従業員側にその芽が吹き始めると、集団全体も、少しずつ動き出していくのでございます。
大震災以降、日本中が常に「最悪の事態」ばかりを想定して、足がすくんでいる。最悪の事態は、その起こり得る確率も含めた「期待値」で論議されるべき。しかし、「最悪の事態は必ず起こる」という悲観論ばかりが優先してしまっている。