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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2014-02-21 【世界中をヤキモキさせた24時間】

持っている人

スポーツの世界では、何かしらの強運があることを「持っている」などと称します。浅田真央さんも、きっと“持っている”人なのでしょうねぇ。ショートプログラムを終了した時点では、いったいどうなることやらと気を揉みましたが、終わってみれば、世界中に感動を与えるドラマの立役者となったのでございます。バンクーバー以後のこの4年間、日本中あるいは世界中の真央ファンが、浅田真央の笑顔を待ち望んできました。今回はメダルこそ取れませんでしたが、浅田真央さんの笑顔を見るに、むしろ最高の形で終えることが出来るのではないでしょうか。よかった、よかった、なのでございます。

世界中をヤキモキさせた24時間

ショートプログラムを終わって、16位。長い選手経験の中でも、この順位を経験したことは無かったと思われます。点数差を考えると、奇跡でも起こらなければ表彰台には上れない差でございます。今、振り返ると、この圧倒的な差がかえって良かったような気がするのでございますね。中学生の頃から、常に「表彰台に上って当たり前」と言われ続けて来た浅田真央さん。「表彰台を眼中に入れずに演技する」という経験は、今回のフリースケーティングの演技が、おそらく初めてだったのではないでしょうか。その結果、「応援してくれた人たちに恩返しするつもりで演技したい」という発想に結びつくあたり、浅田真央さんの人柄の良さがうかがえるのでございます。

16位というニュースが世界中を巡った直後から、浅田真央本人や放送局などには、多くの応援メッセージが届けられたそうでございます。メダルを取るような有名スケーターの多くが、浅田真央への応援ツイートを送っております。フリースケーティングの演技は翌日のほぼ同時刻。それまでの24時間の間、世界中の真央ファンがヤキモキしながら時間が経つのを待ったのでしょうねぇ。ワタクシも、そのヤキモキした人のひとりでございます。ただ、いつものようなヒヤヒヤ感はございませんでしたね。表彰台圏外ということなら、もはや失う物はない。そう考えると、純粋に「真央さんが納得できる演技をしてもらえばいい」と思えてきたのでございます。同じような想いに至った人は、大勢いたのではないでしょうかねぇ。

メダルより大切なもの

フリースケーティングの演技、圧巻でございました。魂の叫びの様な演技でございました。まさに、浅田真央にロックンローラーの息づかいを感じたのでございます。ワタクシ、以前より「浅田真央ニューハーフ説」というのを説いておりますが、まさに、男顔負けの精神力の強さなのでございます。フィギュアスケートを見て「泣く」という経験を、ワタクシ、初めてしたのでございます。ネットなどにも「感動した」「泣いた」という書き込みを多く見ることが出来るのでございます。演技の美しさもさることながら、それ以上のものを、浅田真央さんから受け取ったのでございます。

NHKが、「メダルより大切なもの」という大見出しで、浅田真央さんの報道をしておりました。さぁ、メダルより大切なものって何でしょうねぇ。「感動」と考える人もいるでしょう。「諦めないこと」って思う方もいらっしゃるでしょう。日本のスポーツは、世界にも希な精神世界を有しております。「道(どう)」という概念でございます。剣道、柔道、相撲道なんて言いますよね。あと、茶道、華道なんてものもございます。“記録”で優劣を付ける「スポーツ」とは違った、精神修行の場、それが「道」なのでございます。「道」を極めるということは、「心」を極めるということ。今回ワタクシたちは、浅田真央さんから「心」を貰ったのでしょうねぇ。

「“記録”に残るプレイ」「“記憶”に残るプレイ」という言い回しがございます。記録としては6位という成績でしたが、世界中の人の記憶に残ったことでございましょう。真央さんは笑顔で演技を終え、世界中に感動を与え、そして浅田真央さん自身も世界中から愛されていることをあらためて実感することが出来ました。気持ち良く帰国できることでしょう。余談ですが、お隣の韓国は、キムヨナの銀メダル判定を巡って、相変わらずのゴタゴタを起こしております。今回、浅田真央さんがこの相変わらずの喧噪から全く無関係でいられること、良かったのでございます。ショートプログラムではヒヤヒヤしましたが、終わってみれば、浅田真央さんが一番“美味しい”役回りをしたのでございます。持っている人は、やっぱり違いますねぇ。エキシビションが楽しみなのでございます。ではでは。


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