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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2010-08-24 何も考えないって、すごく難しいよね

以前よりワタクシ、コンパニオンは「職人」だと申しております。ニューハーフファンのコラムにも書いたのですが、この職人の仕事には「天才型」と「秀才型」があるのでございます。分かりやすく例えますと、天才型が長嶋茂雄で秀才型が王貞治といったところでしょうか(例えが古ッ!)。

天才型の人ってのは“感性の人”なのでございまして、物事の完成形が最初から頭の中に出来上がっております。その完成形というか理想を形にすべく、一直線に努力するわけでございます。「まず理想有りき」で行動しますので、その理想が当たれば大ヒットでございます。しかし、外れると箸にも棒にもかからないということにもなりかねない、実にギャンブルな人生を送りやすいタイプでございます。

一方の秀才型は、“紆余曲折の人”なのでございます。多くの試行錯誤の結果、自分にとっての理想型を見つけていくのでございます。「とりあえず試してみる」というスタンスで行動しますので、ときには失敗することもありますが、その失敗の理由はよく分かっておりますので、その失敗を次の成功に結びつけるのでございます。この小さな失敗と成功を繰り返しながら、自分の仕事を理想型に近づけて行くのでございます。小さな失敗を重ねている結果、打たれ強いタイプであるとも言えるのでございます。

さて前置きが長くなりました。コンパニオンにもこの天才型と秀才型がおりまして、この両者の方法論の違いから、お仕事の最中にちょっとしたストレスを生み出す事がございます。天才型の人が秀才型を見ると、物事に細かすぎて神経質な印象を受けたりいたします。逆に秀才型が天才型を見ると、大ざっぱでいい加減に見えてしまったりする。ワタクシはそういった人たちを俯瞰した立場で見ておりますので、どちらのタイプの気持ちも実によく分かる。どちらも同じ目標に向かっているのですが、その方法論の違いが、それぞれにちょっとした違和感を感じさせるのでございますよね。

方法論は違えども、目標とするところはみんな同じなんですよね。そして、その目標というか理想に辿り着いてみると、以外と理想というものは単純明快だったりするのでございます。「シンプル・イズ・ベスト」とは、よく言ったものでございます。「何も考えない」、「何もしない」、こういったことが理想だったりすることもございます。「分かり合える」ということは相手を分かる事ではなく、ひょっとすると何も考えずに相手を受け入れることではないか、そんな事もふと思ったりいたしました。


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