店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
大相撲の九州場所が始まっておりますが、ワタクシ、この大相撲中継の音声を聞いていると、なぜか妙に懐かしい感覚に陥り、そして非常に眠たくなってくるのでございます。大相撲中継の音声をを聞きながらウトウトしているときなんてぇのは、「もう、このまま死んじゃってもいい!」って思えるほど気持ちがいいのでございます。これはきっと、小さいころ昼寝をするときに親がいつも相撲中継を見ていたか、はたまた、相撲中継の音声の中に、ワタクシを眠りに誘う秘密の周波数があるのか? そうそう、赤ん坊は「ザ〜」というホワイトノイズの音を聞かせると寝付きが良くなるとのこと。なんでも、赤ん坊が母親の胎内で聞いていた音が、ホワイトノイズに近いそうでございます。ということは、ワタクシの感性は“赤ん坊なみ”っちゅうことでしょうか。まぁ、大相撲中継の音声を聞いてワタクシが懐かしい気分になるということは、それだけ大相撲中継の音声の雰囲気が変わっていないということでもございます。
某国営放送(NHK)には、大相撲中継の他にも、昔からあまり変化のない長寿番組がございます。大晦日の「紅白歌合戦」でございます。その出演者が本日発表されたそうでございます。この番組、数年前に視聴率が非常に低迷いたしまして、いろいろテコ入れをやったあげく、少しずつ盛り返してきております。でも何でしょうねぇ、NHKの他の音楽番組には秀逸なものが多いのに、この紅白歌合戦だけは何か因習のようなものを引きずっていて、根本的なところで大改革をやり損ねておりますよね。NHKの資本力をもってすれば、もっとすごい音楽番組が出来るはずなのに、でございます。大相撲でもそうでございますが、なまじっか“伝統”があるものってのは、その伝統が改革の邪魔をするのでしょうね。
もう、「生放送」にこだわらなくてもいいと思いますよ。あれだけの出演者が入れ代わり立ち代わり出演するとなると、どうしても舞台上で組めるセットというものに制約が生じてまいります。また、生舞台・生放送ということで、ポストプロダクション(映像収録後に行うエフェクトなどの処理)もほとんどできません。そして秒単位で管理する番組の流れが、どこか「せせこましさ」を与えてしまっております。同じNHKの『SONGS』なんて音楽番組では、大がかりなセットを組んで実に独創的そしてダイナミックな表現をしております。どうも紅白歌合戦は、録画技術が生まれる前の骨董的伝統に縛られているのではないでしょうかねぇ。今までのどこかの時期に、「録画にしましょうよ」って言い出した人がひとりぐらいいたような気もするのでございますが、そんな革命家の提案よりも、長らく続いた伝統の重さが勝ってしまうことは、容易に想像できるのでございます。
出演者の選定にも「アレッ」って思うことは有りますが、その出演者が歌う曲目の選び方にも、芸がないですよね。せっかくの大晦日という特別な日の特別な時間の娯楽なのに、その娯楽番組の内容は「ありきたり」をただ集めて、せわしなく次から次へと流すだけ。ここはいっそ、普段見られないものを見たいですよね。そして、普段聞けないものを聞きたいですよね。他人の歌をカバーしたり、普段歌わないジャンルを歌ってみるとか。演歌歌手ってのは歌詞を大事にしますので、バラードなどを歌わせると意外にもムチャクチャうまいですよ。また、大勢でミュージカル仕立ての演出なんてのもいいですよね。なんてことを書いていてふと思いつきました。そう、そうですよ、あのフジテレビの『新春かくしげい大会』の趣向を、そのまま使っちゃうのでございます。あの「非日常感」というのが、紅白歌合戦には少ないのでございます。