店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
大河ドラマの『麒麟がくる』、いよいよ次回が最終回でございますね。日本史最大の謎を、どう描くのか?...という程には、盛り上がってこないのですよね。というか、最終回を目前にして、かな~り話が端折られている感がございます。
石川さゆり演じる光秀の母親ですが、全く描かれておりません。あの悲劇を語らずに、どうやって本能寺の変を描こうというのでしょう? あるいは、最終回で唐突に回想シーンで盛り込む? いや、それも不自然。クライマックスには打って付けのエピソードなのですけどねぇ。石川の事務所から、残酷シーンNGの横やりが入った? まさかねぇ。
いまいち、最終回への盛り上がりに欠ける中、怪演をしているのが、織田信長役の「染谷将太」。サイコパスな織田信長、見ていてブルブルガクガクでございます。こんな人が上司にいたら、部下はたまらないなぁ。染谷演じる信長は、ただ恐い・短気というだけではないのですね。微笑みの向こう側に、ゾクッとする狂気が垣間見える。いやぁ、サイコパスだよねぇ。
若くて、それほどイメージが固まっていない、というのもやり易かったでしょうね、染谷将太さんご本人としては。こういうの、大物俳優が演じたりすると、その俳優の既に固定しているイメージが邪魔をしたりいたします。好人物のイメージがあったりすると、どうやっても「悪」とか「サイコパス」方向に振りづらくなる。振っても、「いや、この人は本当はいい人」みたいに、見た人が脳内バイアスをかけてしまったりする。
役者っていうの、若い時期に、悪役・汚れ役・サイコパス、なんてのを演じておくというのは、実はとっても美味しいことなのです。と言うか、そういう役ってのは、演じる側も楽しいのですよ(個人の感想です)。善にも悪にも、キレイにもヨゴレにも、どちらにも振れられるというのは、役者としては大きな強み。でも、若い頃にその両極端の演じ分けを体験出来なかったりすると、その後の自分のイメージが固まって、時には大きく損をしたりします。