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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2022|01|

2021-02-01 【若い頃の悪役は買ってでもしろ】

大河ドラマの『麒麟がくる』、いよいよ次回が最終回でございますね。日本史最大の謎を、どう描くのか?...という程には、盛り上がってこないのですよね。というか、最終回を目前にして、かな~り話が端折られている感がございます。

石川さゆり演じる光秀の母親ですが、全く描かれておりません。あの悲劇を語らずに、どうやって本能寺の変を描こうというのでしょう? あるいは、最終回で唐突に回想シーンで盛り込む? いや、それも不自然。クライマックスには打って付けのエピソードなのですけどねぇ。石川の事務所から、残酷シーンNGの横やりが入った? まさかねぇ。

いまいち、最終回への盛り上がりに欠ける中、怪演をしているのが、織田信長役の「染谷将太」。サイコパスな織田信長、見ていてブルブルガクガクでございます。こんな人が上司にいたら、部下はたまらないなぁ。染谷演じる信長は、ただ恐い・短気というだけではないのですね。微笑みの向こう側に、ゾクッとする狂気が垣間見える。いやぁ、サイコパスだよねぇ。

若くて、それほどイメージが固まっていない、というのもやり易かったでしょうね、染谷将太さんご本人としては。こういうの、大物俳優が演じたりすると、その俳優の既に固定しているイメージが邪魔をしたりいたします。好人物のイメージがあったりすると、どうやっても「悪」とか「サイコパス」方向に振りづらくなる。振っても、「いや、この人は本当はいい人」みたいに、見た人が脳内バイアスをかけてしまったりする。

役者っていうの、若い時期に、悪役・汚れ役・サイコパス、なんてのを演じておくというのは、実はとっても美味しいことなのです。と言うか、そういう役ってのは、演じる側も楽しいのですよ(個人の感想です)。善にも悪にも、キレイにもヨゴレにも、どちらにも振れられるというのは、役者としては大きな強み。でも、若い頃にその両極端の演じ分けを体験出来なかったりすると、その後の自分のイメージが固まって、時には大きく損をしたりします。

足利義輝を演じた向井理さんなんてのも、そんな感じ。好青年のイメージが強すぎて、悪だくみをする様な印象が全く無い。本当は、「もしかしたら、こいつも腹の中では...」と視聴者に思わせる余地が有ると、料理で言うところの「コク」の有る役者になれるのですけどねぇ。そうそう、キムタクもおんなじかなぁ。まぁ、キムタクの場合は、当て書きで本が書かれるから、結局、結果オーライになっちゃうのですけどね。

まぁ、来週の最終回を待つことにいたしましょう。帰蝶役の交代、コロナでの撮影中止、いろんな事があった中、よくぞ最終回に漕ぎ着けましたよねぇ。あっぱれ、あっぱれ、でございます。


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