店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
はやぶさ2の帰還でひと盛り上がりありましたが、初代はやぶさの様な大騒ぎにはなりませんでしたね。10年前の騒ぎの時には、はやぶさを題材にした映画やドラマが複数乱立。もうね、アホかと、バカかと。なんで、みんなで協力して、大きな予算で規模の大きい映画を1本作る、という発想にならなかったかなぁ?
そもそも、小惑星から石ころを持ち帰るという計画は、当初はJAXAとNASAの共同の計画だったのですよ。ですが、NASAから「自分たちだけで間に合ってるから、JAXA、いらね」と言われて梯子を外された。それで「目にものを見せてやる」とばかりにガムシャラに進められたのが、日本の「はやぶさプロジェクト」なのでございます。
日本の「はやぶさ2」が世界的なニュースになってますが、実は、そのNASAによる「米国版はやぶさ」が、10月に「ペンヌ」という小惑星に着陸してサンプルを採取しているのですよね。そのサンプルの量が、最低でも60g、最高2kgまで持ち帰り可能とのことで、砂粒を少しお持ち帰りの「はやぶさ2」とは桁違いのことをやらかしてる。まぁ、あまりニュースにならないのは、はやぶさへの忖度なのでしょうか?
これね、JAXAや日本のマスコミは、宣伝のツボを間違えてる。はやぶさプロジェクトの何がスゴイかと申しますと、その「低予算」にあるのですよ。はやぶさプロジェクトは、先述の米国版はやぶさの3分の1の予算。アポロ計画と比較すると(これは乱暴な比較、笑)、300分の1の予算なのですよね。
つまりですね、「日本はこのプロジェクトを、この予算でやった」というキャッチフレーズをもっと全面的に出すべきなのでございます。予算額を世界中の宇宙開発先進国の関係者が聞いたら、驚いて、椅子から飛び上がって、天井を抜いてしまうほど、それ位、驚愕の低予算で成し遂げているのでございます。
世界中が「はやぶさ2」をニュースにしてくれてますが、まぁその賞賛の裏には、「日本にしてはよくやった」という気持ちを飲み込んでくれているのでしょうね。日本が低予算の話をもっと前面に出していたら、このはやぶさプロジェクトを見る世界の目は、もう少し違って来たでしょうにねぇ。
宇宙開発は、とにもかくにも予算なのですよね。アポロ計画だって、10本のロケットを試し打ちした上で、アポロ11号で「本番」なのでございます。低予算だと、試し打ちどころか「絶対に失敗出来ない」という背水の陣で臨むことになる。初代はやぶさが奇跡的に成功したから、はやぶさ2の予算が下りたようなもので、初代があのまま行方不明だったら、このプロジェクトは消滅していたのでしょうね。