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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-09-06 【避難所で門前払いとな!】

「避難所難民」、おかしな話(笑)。台風10号で避難所に来ていた人が、テレビのインタビューに答えておりました。「入れなくなりそうだから、急いで来ました」とのこと。台風が怖くて避難してきたのではなく、順番争いのために急いで来たのですね。避難所に十分な空きが有れば、この人は避難してこなかったのかなぁ?

コロナの「密」を防ぐ為、台風と言えども避難所での密を避けております。その結果、避難所の収容人数が半分に減り、避難所を求めてさまよう「避難所難民」が発生しております。もうね、アホかと、バカかと。日本のお役所仕事には、ほんと、呆れる。

理論的に考えましょう。コロナ第二波の全体の致死率は0.9%。70才以上の高齢者に限っても8.7%という数字。高齢者へのケアさえ怠らなければ、もうそれほど神経質になるものでございません。そして、仮に避難所で感染したとしても、発症するのは数日~2週間先。「即刻に対処すべき案件」というわけではございません。

一方、台風10号は頭の上。満潮時間と重なっている。もし今、堤防が切れたら。もし今、土砂崩れが発生したら。台風10号への対処は、一刻を争うのでございます。一刻を争う案件(避難者を受け入れる)と、後々対処可能な案件(密を防ぐ)が排他的に競合している状態。さぁ、どうする、どうする!

もし仮に、避難所でクラスターが発生したとしても、それは十分に予測が出来ること。台風が去った後に、避難所にいた人全員が検査をして様子を見ることも出来る。感染している可能性が有るので、避難所にいた人はその後の行動にある程度の制約が出るかもしれない。しかし、こういったことはすべて台風が過ぎ去ってから、ゆっくり対応が出来ることなのでございます。

後からゆっくり対応出来ることを最優先にし、一刻を争う案件をスルーする。あぁ、何という杓子定規なお役所仕事なことか! 個人主義のアメリカなんかだと、現場の人が自分の判断で行動したりするのでしょうね。なまじっか規律正しい日本人のマイナスな面が、こういった時、出ちゃいます。「俺が全責任を取る!」というセリフは、映画やドラマの中だけだということでしょう。

自分がヒーロになれるのなら、規律などク○食らえというのがアメリカ人(ちょっと極端ゴメンナサイ、笑)。でも日本人は、規律を破ったことの「責任問題」をどうしても考えてしまう。ヒーローになることよりも、事態をことさら荒立てないようにと思ってしまう。裁量権を持たされていない現場の人は、責められないですよね。

こういうとき、ワタクシ、いつも思うのですよね。上に立つ人の「鶴のひと声」で現場が思いっきり楽になったりするのですよ。もし県知事あたりが、「密を避けることも大事だが、避難者ファーストで」というひと言を発していたなら、現場の人はもう少し柔軟に対応出来たやも。

コロナと台風が重なった今回の案件は、ちょっと特殊な事例。でも、今後、同じような事が起こり得るのは必至。今回の避難所難民の問題点を、次に活かしていただきたいなぁと思っております。


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