店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
ユニセフが「子供の幸福度」なんていうレポートを出しております。先進・新興国38カ国の調査で、日本の子供の「精神的幸福度」が37位だったとかで、いろいろニュースになっております。ユニセフが出した資料を見ておりますが、日本は「身体的健康」では堂々の1位。「スキル(読み書き計算)」では27位。総合で38カ国中20位という報告になっております。
この精神的幸福度のブービー賞ばかりがニュースとなって騒がれておりますが、総合20位なら、まぁまぁではございませんか。韓国が総合21位(精神的幸福度は34位)。英国27位、カナダ30位、アメリカ36位ということですから、ストレスの多い最先進国の中では、20位の日本は誇ってよろしいかと存じますです。ちなみに、トップファイブは、オランダ、デンマーク、ノルウェー、スイス、フィンランドという面々。
ただね、ユニセフの資料を読んでいても、何歳から何歳の子供に対し、どんな調査をしたのかがあまり読み取れない。というか、書いてない。ワタクシ的にはそこが気になるのですけどね。特に日本の場合は、身体的健康で1位、精神的幸福度でドベから2番目と、両極端の結果を合わせ持ってる。チョイト、調査のやり方にも何かしらの問題を感じるのですけどねぇ。
ワタクシ、このドベから2番目という結果を、「精神的に不幸」なのではなく、日本の「幸福と言いづらい文化」が影響してませんかねぇ。謙遜の美学といいますか、大坂の人が「ボチボチでんなぁ」という文化というか、なんか日本て、「苦労話=美談」みたいな風潮がございますでしょ。そういった影響を排除出来てますかねぇ。
それとね、「子供の幸福は親の幸福のコピー」だとワタクシは思っております。子供というのは、生まれた時は真っ白。親の姿や価値観を見ながら、学習し刷り込まれていくのでございます。ですから、親がいつも「幸せだ」と思っている家庭の子供は、同様にいつも幸福感を感じているはずでございます。そういう家庭は、「幸福のしきい値」が大きく下がっているはずなのでございます。
同じ1杯の水でも、喉が渇いている時に飲む水とそうでない水は、幸福度が全く違う。人間というのは、その時の心情で、幸福のしきい値が上がったり下がったりする。幸福のしきい値ってのは、ごくごく主観的なものなのですよね。ある人には幸福に思える出来事も、違う人にはそう思えなかったりする。
ここで、面白いお話がございますよ。自身の幸福度を高めるためには何をすれば良いか? 買う・行く・食べるといった物理的な欲求を満足させて幸福度を高めるという方法もございます。その一方、自身の「幸福のしきい値を下げる」という方法も有るのですよね。まぁ、これを突き詰めると、人生が修行僧の様になってしまうのですけどね(笑)。
この「幸福のしきい値を下げる」という行いは、むしろ「好景気を知っている世代」の方が楽なのではないかなぁ? 上辺と底辺との「幅」が分かってますから、「下げることで幸福度が増す」という図式がより直感的に分かりやすい。しかし今や、「不景気しか知らない世代」が確実に増え続けておりますよね。上辺が見えぬまま、幸福のしきい値を目一杯上げちゃってないかなぁ? そんな気がいたします。