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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-07-24 【絶滅危惧種を食べてきた!】

松屋さんのメニューセンスには、時々首を傾げてしまうものも少なくございません。それでもなお、やっぱり通っちゃうんですよねぇ、松屋に。今年も「うなぎ」を始めたというので、すかさず松屋へ突撃でございます。

松屋の頑ななるみそ汁絶対主義、ブレてません。うな丼にもみそ汁でございます。もうね、合うとか合わないとかではございません。みそ汁が、松屋の「顔」なのでございます。みそ汁なくしては松屋を語れない。鰻にみそ汁が合うかどうかを論じてはいけません。みそ汁に鰻を合わせるのでございます(ちょっと、意味不明、笑)。

ここは、鰻2枚の「ダブル」を選びたいところでございますが、¥1,390とまぁまぁなお値段。欲を出さず堅実に、鰻1枚の¥850うな丼を食すのでございます。今や鰻は絶滅危惧種になるやもという貴重な食材。ここは、食べられることに素直に感謝でございます。何十年か先、幻の食べ物となっている可能性もございますからね。

さて、今日は、鰻の美味しさを披露する回ではございません。今日の主役は鰻ではなく、「松屋」でございます。ここから、松屋を松屋たらしめているそのメニューセンスをご紹介いたしましょう。

まずは、「うなぎコンボ牛めし」。うな丼と牛めしを一緒にしちゃった。丼の上に、鰻と牛めしの具が乗っているのでございます。あ~あ、ワタクシは、どうしても注文する勇気が湧かない! 鰻のタレと牛めしのつゆ、これらが共存する丼を想像すると、どうしても心が折れてしまう。食べてないワタクシが言うのもなんですが、世の中には混ぜちゃいけないものって、有ると思いますよ。

では、お次。「うなとろ牛皿御膳」。鰻+とろろ+牛皿+半熟卵のセットで¥1,100。先ほどは鰻と牛の同居を心配だと申しましたが、これはまぁ別々の皿になっているから大丈夫だろうと、1回だけ注文いたしましたよ。とにかく「精の付きそうなものを集めました」というコンセプト。その集め方が容赦ない! 食べ合わせとか食感とかは、完全無視! う~ん、2度目はないかなぁ。

この「うなとろ牛皿御膳」のような食べ合わせをいたしますと、やはり鰻の「主張の強さ」を改めて実感いたしますねぇ。鰻を前にすると、人というのは口の中が「鰻モード」に変わるのでございます。このモードになってしまうと、受け入れられる食感の幅が狭くなる。少なくとも、とろろや半熟卵といったドロッとしたものは鰻とは合わない! そのドロッが舌にいつまでも残ってしまい、鰻の味わいを損ねるのでございます。

まぁしかし、そういった細けぃことをグチグチ言うのは、松屋のメニューにはそぐわない。そう、「考えるな、感じろ!」なのでございます。「美味しい物どうしが合わせってさらに美味しい!」「精の付く物を集めたのだから、精が付きまくる!」と、単純にそのコンセプトを感じ取り、楽しむ、これでございます。空腹を満たすためだけに有らず、松屋のメニューは「アクティビティ」なのでございます。

ということで、松屋の鰻メニューを紹介させていただきました。鰻も、人工孵化の方法が見つかれば、絶滅危惧なんて騒がれないのでしょうね。今の子供達が大人になる頃には、鰻というメニューは存在しているのでしょうか? うな、うな。


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