«前の日記(2020-07-06) 最新 次の日記(2020-07-08)» 編集

薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

2008|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|10|12|
2015|01|03|12|
2016|01|02|03|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2019|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2020|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2021|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2022|01|

2020-07-07 【完全な闇ってのは、意外と怖いよ】

ワタクシ、寝付きが悪うございます。ベッドに入っても、30分くらい、ゴロゴロゴロゴロしていたりする。ですから、すんなりと眠りに入れるように、睡眠を促す「音」を耳元で流したりしております。そういうアプリが有るのでございますよね。

風の音とか雑踏の音、波の音、いろいろ試してみましたが、「流れる水の音」ってのが、今一番のお気に入り。雑踏の音のような意味のある音はどうも気になってしまう。鳥の鳴き声なんかも、周期的に鳴かれるとちょっと耳につく。結局、水の流れる音に落ち着いたというわけでございます。

子供の頃よく連れて行ってもらったキャンプ場も、キャンプ場のすぐ横に川がゴウゴウと流れておりましたが、夜、その川の音がかえって眠りを誘ったように覚えております。都会・田舎に関係なく、日常生活では何らかの音が聞こえているもの。では、まったく無音状態に置かれるということは有るのでしょうか?

耳鼻咽喉科で聴覚検査をする時に、防音ブースってのに入った事がございます。外の音がかなり遮断されてはおりましたが、かすかに漏れ入って来ていたように覚えております。音響メーカーの開発室なんかには、完全遮音の無音ルームとかあるのでしょうね。

耳を指で塞ぐと、耳の血管を流れる血流の音が「ゴ~」と聞こえてまいります。完全遮音の無音ルームに入ったとしても、この「ゴ~」は聞こえているわけで、人間というもの、生きている限り、完全に無音の状態というのは体験出来そうにもございませんね。

では、全く光のない状態というのは経験できるのでしょうかねぇ? 現代社会、どれだけ暗くしても、何かしらの光が入ってくる。まっ暗にしても、家電のスイッチが蛍の様に光っていたりする。演劇などの舞台でも、完全にまっ暗にすると役者が方向感覚を失うのでチョイト危ない。暗転と言えども完全な暗転にはしないのでございます。

逆にホワイトアウトなんて語がございます。航空機が雲の中に入ったりして周りが真っ白になると、パイロットが方向感覚を失ったりするそうでございます。たとえ見えていても、「手がかり」がない状態というのは見えていないのと同じということ。まぁ航空機の場合は「計器」という手がかりがございますので、ご安心を。

音も光も全く遮断された外界からの刺激が無い部屋に入れられると、精神状態がおかしくなるという実験結果もございます。人間というのは、適度な外界からの刺激が有ってこそ、均衡が保てるように出来ているのでしょうね。音や光を疎ましく思うこともございますが、日々勝手に入ってくる無数のささやかな「音」や「光」を逆に手がかりにして、平穏を保っているのが人間の仕組みなのでしょうね。

なんかね、水の流れる音を聞きながらゴロゴロしている間に、こんなことを考えておりましたです。グウ、グウ...


«前の日記(2020-07-06) 最新 次の日記(2020-07-08)» 編集