店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
さて、やっと「定額給付金」の案内が届いたのでございます。今の時代、郵便物でやり取りするってのもどうかと思いますが、現実的にネット受付が破綻状態ですので、結果的に紙の書類による郵便でのやり取りが、一番「確実」ということになってしまいますね。う~ん、いかにも日本っぽい(笑)。
申し込み用紙も、ほんと、昔ながらのお役所の書式。字は小さいし、デザインが最悪。わざと書き間違いを誘発させてるんじゃないかと思うようなデザイン。そして、あの話題となっている「いらない」のチェックボックス。これもまた、間が抜けてますよねぇ。
この「いらない」のチェック欄、何が問題かと言いますと、「否定的」な返答に対して「チェックを入れる」というチグハグさ。これが大問題。「チェックを入れる」というのは、本来「それを選択する」というやや肯定的な意味合いを持った動作なのでございます。するとこの申込書では、「いらない(否定的)」ことを「選択する(肯定的)」というややこしい表記になっている。デザイン的には「う~ん」ですよね。
では、どうすれば良かったのか? 選択肢を「いる」にすると、チェック忘れを誘っているようでいやらしい。「受け取る」「辞退する」の二つの選択肢を用意するということも出来ますが、「辞退する場合は二本線で消せ」なんていうのも、意味と動作が合致していてよろしいかと。
デザイン的に「否定する場合は選択(イエス)」というのは、実は大変な「悪手」なのでございます。なぜかと申しますと、これは、様々な言語での、「否定疑問文への答え方」がバラバラなのが原因。「あなたは、お金を欲しくないですよね?」と聞かれた時、どう答えますか?
日本語なら、「はい、欲しくありません」「いいえ、欲しいです」となる。これはよく分かりますよね。しか~し、英語では「いいえ、欲しくありません」「はい、欲しいです」となる。まぁ、中学校くらいで習っているはずの英文法なので、ワタクシが偉そうに言うことでもございません。
察しのいい方は、お気付きかな? 先の定額給付金の申し込み用紙に話を戻しましょう。あの問題となったチェック欄は、「(定額給付金は)欲しくないですよね」という聞き方をしている。だから、ややこしい。うっかり「欲しいのにチェックしてしまった人」が大勢いらっしゃるのも、当然なのでございます。
この「否定疑問文」の回答の仕方は、各言語でまちまち。それで、これが原因となる航空機事故も、かつて発生しております。管制官とパイロットとの間の、ちょっとした「イエス」「ノー」のやり取りの行き違いで、大勢の乗客が命を落とすという大惨事が発生しております。