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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-05-16 【とりあえず】

今日は、またコロナのお話。あまりコロナの話は聞きたくない人は、本日分を読み飛ばして下さいませ。小さなグラフをクリック(タッチ)すると別ウィンドウで拡大されます。

まず、怪しげな主張が飛び交っております。なんでも、「コロナは3月下旬がピークで、その後に行われた休業要請は必要なかった」という話がチラホラ。そこで、例のグラフをもう一度見てみましょう。

このグラフですと、4月中旬までは指数関数的に感染者が増加しております。これを見るに、3月下旬に既にピークを迎えていたと主張するのは、難しいかなぁ。百歩譲って「潜伏期間の2週間を差し引いて考える」とすれば、ギリギリ3月末に「感染のピークが有った」とも考えられる。けれど、この考え方では日本政府が行った休業要請を否定できないのでございます。

なぜなら、3月下旬の段階で「2週間後に数字が減る」なんて誰も予想できないからでございます。潜伏期間が有りますから、全ての行った対策が2週間遅れで表面化する。つまり、とりあえずやれることをやり、後は結果を期待することしか出来ない。「今考えれば○○だった」という議論は、全く不毛なのでございます。

それと、どうやったって、決断を下す人間は「安全側」に振るしかない。「もし自分の判断が裏目に出たら」と思ったら、絶対にギャンブルは出来ないでしょ。だから、後から「○○は必要なかった」と言う人は、責任のない所で気ままなことを言っているだけ。まぁ、いろんな意見が飛び交うのは良いことですが、論理的に議論が進むと良いですよね。

さて、今後の動向が気になる所ですが、例のグラフを休業要請期間以降の部分を拡大してみました。

休業要請が始まった数日後には数が減ってきている。もちろん、結果が遅れて表面化することを考えると、4/7の緊急事態宣言くらいから何らかの効果が有ったと考えられるのかも知れません。そして、休業要請が解かれた後も、とりあえず、下がり続けてはおります。しかし、やはり結果は遅れてくるので、週明け以降の動向が非常に気になりますよね。

台湾や韓国がかなり成功してますが、それも結果論。「何が正解」ということが全く無い。台湾や韓国だって、もしかしたら対策が裏目に出た可能性だって有る。「正解が無い」ということを考えれば、日本政府の対応だって誰も責められないのでございます。

正解は有りませんが、経験則を蓄積することは出来る。アベノマスクが今だに届かないところを見ると、今思えば、あれは「愚策」と言わざるを得ない。しかし、それを単に愚策として片付けてしまうのではなく、「じゃぁどうすれば良かったのか?」「何が障害となったのか?」、そういった議論を重ねるべきでございます。

このコロナ騒ぎで、憲法に非常事態条項が無い件が注目されました。また、マイナンバーカードなどIT化の遅れ、テレワーク・リモート授業への対応遅れ、そういったことも明らかになりました。政府を無能呼ばわりするのは簡単ですが、「なぜ無能に陥ったのか」を議論することが重要だと思いますよ。


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