店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
人間のいなくなった世界中の観光地で、野生動物がノビノビと往来したり羽を伸ばしたりしているそうでございます。船の行き来がなくなって、ドロ川の川面が透明に透き通ったなんて話もございます。皮肉なものでございます。
日本の感染者の増加率が、4/11から少し鈍化し、4/17以降はやや大きく下降しております。ちょうど非常事態宣言発令の日を境としておりますが、これはまだまだ予断を許しませんよね。全体の検査数が少ないので、ただ「見つけられていないだけ」という可能性もございます。気を抜かず、もう少し様子を見ましょう。
日本の観光地に人が溢れているって、もうね、バカか!、アホか!と。ほんと危機感が無い人が多く、呆れてしまうのでございます。これは、政治家が今だに「丁寧な言葉」を使っていることも宜しくないと思いますよ。もっと「どぎつい」言葉を使うべきでございます。
東北大震災の後、「避難して下さい」みたいな丁寧な語が、「逃げろ!」というようなダイレクトな表現に変わっております。ゆるい丁寧な言葉が避難者の油断を誘い、かえって被害者を増やしてしまった事の反省からでございます。安倍首相も小池都知事も、批判を恐れず、「出るな!」「動くな!」「死にたいのか!」といったどぎつい言葉を使って欲しいですよねぇ。
切迫感が出ないのは、分かりやすい数字が出てこないからではないでしょうか。それで、ひとつ提案。各自治体が、病院のICU(集中治療室)の残りベッド数を、毎日公表するのでございます。当然、ICUが全部埋まった後に発生した重篤者は、重篤者には非力な投薬治療くらいしか出来ず、見殺しにすることになる。医療関係者はこの事実を、批判を恐れず、勇気を持って公表するのでございます。アニメ『宇宙戦艦ヤマト』では、毎回、最後に「人類滅亡まであと○日」と出ましたよね。まぁ、あんな感じでございます(不謹慎、失礼)。
ICUの数と申しますと、イタリアとドイツが、非常に対照的な結果となっております。「感染者数」のグラフを見ると、イタリアもドイツも、感染者数の増加は、ほぼ折れ線グラフがピッタリ重なる程に同じ経緯をたどっております。ところが、イタリアは医療崩壊し、逆にドイツは余裕しゃくしゃく。ドイツは、イタリアの重篤者を受け入れたりする余裕を見せております。
これはひとえに、ICUの数の違い。イタリアはちょうど医療費を削減した所で、ICU、ベッド数、病院、医療従事者、すべてにおいて数が少なくなっておりました。一方ドイツは、数年前にパンデミックの際の予想シナリオを立てて、対策を重ねて来た所。人口あたりのICU数は世界一でございます(日本と比べても10倍近く多い)。
今、日本の感染者数は、ドイツと比べて10分の1ほど。しかし、ドイツはまだ余裕のヨッちゃん、一方日本は、ほぼICUが埋まりかかっているギリギリの瀬戸際。ICUが埋まった段階で、日本は「ドイツの道」ではなく「イタリアの道」を歩み始めることになる。医療関係者はこのギリギリをよく分かっているのでしょうが、そのギリギリ感を、ギリギリの言葉で伝える人がいない。これが今の日本の不幸でございます。
ドイツが事前にシナリオを立て、それに対して地道に対策を立ててきたのを見るに、政治家と官僚とが非常にうまく機能しているのが分かるのでございます。それに比べて日本は、「津波のシナリオ」を立てていたにも関わらず、あえて対策を行わなかった。その結果は皆さんが知る所ですよね。日本の場合、政治家と官僚がうまく機能しているとは、とても言えないですよねぇ。