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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2020-03-11 【日本人のDNAに刻まれているはず】

3月11日ということで、「あの日」でございます。もう、9年経ったのですね。ただ今年は新型肺炎の影響もありまして、式典などはかなり控えめでございます。まぁ、仕方がないかと。

あの震災以来、日本は「備える」ということに、より神経質になっております。ただねぇ、堤防などは「無駄に大きい」ものを作ってしまって、山側の水害の水が「出て行かない」という二次災害の原因となったりとか、必ずしも「大は小を兼ねる」とはならないようでございます。

「100年に一度の大○○にも耐える○○」なんて言い回しをしますけど、その100年を待っているうちに造ったものはどんどん劣化していきますよね。期待値以上に備えるというのは無駄じゃないでしょうかねぇ。

震災以降、「どんな○○にも耐える」という方針で多くの建造物が設計されております。ただ、この「どんな」を追求しちゃいますと、規模もコストも指数関数的に大きくなっちゃう。ここは、「稀で大きなものは、諦める」という感覚が必要だと思っております。

めったに発生しない出来事に膨大なコストを使って備えるより、「そこそこ」のものを造っておきまして、余った予算は、いざというときの「復帰」のために蓄えておくという考え方でございます。不運にもその「めったに発生しない出来事」が起きた時は、潔く諦めて、復帰・復興に専念するということ。

大震災の時、東北の方々が冷静に行動できたのも、「地震だから仕方が無い」という「諦め」から端を発していたはず。諦め、受け入れることで、その後の冷静で我慢強い行動につながったのだと思います。

そして、東北の方々が自然にその様な感覚になったように、自然災害の多い日本では、「自然現象だから仕方がない」という諦め、そして受け入れる冷静な感覚を、日本人の多くがごく自然に、そして潜在的に会得していると思っております。

世界一潔癖な国民性、そして、(不幸にも慣れてしまっているからゆえの)災害に対して冷静に対処できる感覚。こういったものを今こそ自負しましょうよ。買い占めに走りたいと思った人は、震災のときの東北の方々の冷静さを思い出しましょうよ。新型肺炎が世界中に蔓延してますが、世界一の地震大国の日本が、その行動のお手本を示せるはずでございます。みんな、頑張りましょう。


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