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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2019-11-05 【機械などの隙間もアソビって言いますよね】

面接にいらっしゃった方に「ニューハーフと女装の境目」みたいな事を聞かれまして、雑談がてら、ワタクシの個人的な考えと前置きをした上でお話をいたしました。

そもそも、ワタクシ、若い頃から言い続けてますが、「ニューハーフ」ってのは「職業名」だと思っております。いや、思ってました。「女装し、時には体の改造をし、女っぽさと男っぽさの間にある妖艶さを売り物にする商売」とでも説明いたしましょうか。

この定義ですと、男が好きか? 女が好きか? ということは定義の外でございます。実際、奥さんや子供さんが居て夜だけクラブやスナックのママさんというニューハーフは大勢いらっしゃいます。役者が舞台の上で演技するように、お客様の前で「女」を演出すると書きますと分かりやすいでしょうか。

ただ、「女装子(じょそこ)」とか「男の娘(こ)」といった方々が台頭してくると、ニューハーフの定義が怪しくなってまいります。女装子や男の娘という人は別にお仕事を持っていて、ライフスタイルとして女装を行っているからですよね。女装とお仕事が直結していないのでございます。

ですから、冒頭で申し上げた「ニューハーフ=職業名」という考え方も古いのかなぁなんて、思い始めていたのですよね。で、そんな時に、面接の方に「ニューハーフと女装の境目」の質問をいただいたのでございます。さぁ、ワタクシ、どう答えたでしょうか?

「ニューハーフ」という看板を掲げる飲食店・風俗店では、様々なライフスタイルの人が従事しております。でも、その人達を大きく二つに分けることが出来るのでございます。「覚悟」でございますね。一生、「ニューハーフ」という看板を背負っていく覚悟でございます。

女装子や男の娘といった方々は、どこかで「男の生活部分」を残しておりまして、いつかは男社会へ「復帰」する心づもりで活動されております。それを責めるつもりはございませんよ。それがその人のライフスタイルですから、責める道理がございません。

一方、「二度と男側なんかに戻るものか」という意気込みで飲食・風俗などに従事している人達もおります。よほどの窮状を迎えない限り、「女側」で一生を全うする覚悟を持って生きている人達でございます。あえて分類するなら、こういった人達を「ニューハーフ」と呼ぶべきではないかなと、まぁ面接の場ではお答えいたしました。

さて、最近、こういった話をする際、どうも自分の知識不足を痛感するのですよね。自分が飲食店で働いていた頃、あるいは現役で接客していた頃は、まぁまぁ遊びにも行きましたし、他の店舗のニューハーフさんなんかとも交流がございました。世の中がよく見えておりました。

しかし、店主となってお店に張り付けになり、遊びに行く体力的な余裕も無くなりますと、接点がお店のコンパニオンとお客様だけになるのですよね。当然、世の中の動きに疎くなります。自分の足下だけの知識で世の中を覗こうとする、そんな危うさを感じるのでございます。

こう考えますと、「遊び」というのは人生でそこそこ重要なんでしょうね。ひょっとすると、「遊べる人」は「見える人」なのかもしれない。雑務に追われる毎日ですが、ワタクシなりに「遊び」を見つけたいなぁなんて思ったのでございます。さぁ、どうやって遊ぼうか? では、では。


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